@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00009996, author = {森田, 慎一}, issue = {5}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {May}, note = {胸腺細胞の分化・成熟にβカテニンおよびBcl11bは重要な働きをする. βカテニンはWntシグナル系の下流に位置し, 刺激後に核内に移行し, Tcf/Lefのコアクチべーターとして, 様々な標的遺伝子の発現調節を行う. 一方, Bcl11bはzinc finger ドメインをもつ転写因子であり, ハプロ不全な癌抑制遺伝子である. 両者とも胸腺T細胞の分化に影響するが, その関連性は明らかでない. そこで, APC^マウス, Bcl11b^マウス, Bcl11b^変異マウスを用い, 細胞分化の進行度と各々の分化段階にある胸腺細胞内のβカテニン発現量を測定した. APC^マウスでβカテニンの上昇が観察され, これは生理的な発現調節に従うものであった. また, 胸腺細胞の分化, 成熟を促進させることが分かった. 一方, Bcl11b発現の低下しているマウスでもβカテニンの上昇が確認されたが, APC^マウスとではβカテニンの発現レベルが細胞種で異なることが分かった. すなわち, 生理的な発現とは異なる特異な発現誘導を示した. そこで, 両者の影響を同時に受けるBcl11b^; APC^マウスを作製し検討した結果, βカテニンの発現上昇はみられたが, APC^マウスでみられた分化の促進は観察されなかった. これらの結果は, Bcl11bがβカテニン遺伝子を含む遺伝子発現に影響すること, その総合的な発現結果が胸腺細胞分化に影響すること, を示唆する.}, pages = {259--268}, title = {βカテニンの胸腺細胞分化への役割とBcl11bによるその修飾}, volume = {125}, year = {2011} }