@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00009973, author = {王, 興智}, issue = {6}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Jun}, note = {【目的】私たちはラット抗糸球体基底膜抗体腎炎モデルにおいて, SM22_αが障害された糸球体上皮細胞に発現することを見出した. 本研究では, 上皮細胞障害と尿細管間質障害を併発する巣状糸球体硬化症モデルであるラットアドリマイシン (ADR) 腎症と, ヒト腎疾患でのSM22_αの発現を組織学的に検討し, その病理学的意義について検討した. 【方法】Wistarラット (25匹) にADR (7.5mg/kg/bw) を静注して作製したADR腎症と, 腎生検にて診断されたIgA腎症, 微小変化型ネフローゼ症候群 (MCNS), 膜性腎症, ANCA関連腎炎, 糸球体肥大症, 微小変化群 (MGA) を, 抗SM22_α抗体を用いて免疫組織染色を行った. 免疫組織染色でのSM22_αの発現範囲, 強度を定量化し生化学検査データとの関連を検討した. また免疫電子顕微鏡法を用いて細胞内におけるSM22_α発現の局在を観察した. 【結果】ADR腎症ラットでは, 静注後7日では糸球体上皮細胞に発現し, 28日以降は間質細胞にも発現した. 糸球体上皮細胞では基底膜に接した細線維が高密度に凝集した部分に発現が認められた. 腎機能指標Ccrと尿細管間質におけるSM22_α陽性面積, 尿蛋白量と糸球体におけるSM22_α陽性面積が強く関連した. また腎組織全体におけるSM22_αの発現は, 腎機能指標Ccrが低下するほど大きくなることがわかった. ヒト腎疾患では糸球体上皮細胞パターンで発現が認められた. 間質障害の強い例では上皮細胞の他に間質細胞にも発現が認められた. 【結論】ADR腎症におけるSM22_αは, 急性期には糸球体上皮細胞に発現し, 慢性期では糸球体上皮細胞, 半月体と間質細胞に発現する. 糸球体上皮細胞での発現は尿蛋白量を反映し, 間質での発現は腎機能低下を反映する. SM22_αは腎疾患のユニークな腎障害マーカーであることが判明した.}, pages = {313--325}, title = {巣状糸球体硬化症モデルとヒト腎症における腎細胞障害分子SM22_α発現の病理学的意義}, volume = {125}, year = {2011} }