@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00009917, author = {有泉, 優子}, issue = {9}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Sep}, note = {筋萎縮性側索硬化症ALSでは, 運動神経細胞に認められる封入体の構成成分としてTAR DNA-binding protein of 43kDa (TDP-43) が同定され, TDP-43はALSの病態に関与していると想定される. TDP-43はmRNA前駆体のスプライシングを調節する機能を有し, 正常では核に存在する. しかし, ALSの運動神経新細胞では, TDP-43は細胞質へ移動し封入体を形成する. このことから, TDP-43の機能異常が本症の背景にあると推察されているが, ALSの病態に直接関与するTDP-43機能については判明していない. ALSの運動神経細胞では, ゴルジ装置の断片化, さらに小胞体やミトコンドリアなどの細胞内小器官の異常も指摘されてきた. ゴルジ装置と小胞体は互いに膜構造を共有し, また小胞体とミトコンドリアは密着しており, その機能, 形態維持に密接な関係をもつ. しかし, TDP-43の機能とこれら細胞内小器官との関連は不明であった. 筆者は, TDP-43の発現を抑制したHela細胞, COS7細胞, U87MG細胞では, ゴルジ装置が断片化することを示した. さらに小胞体の網状構造が減少すること, 小胞体の網状部と近接するミトコンドリアが減少することを見いだし, TDP-43の発現抑制が細胞内小器官に広汎な構造変化を引き起こすことを示した. 以上の結果より, TDP-43の機能低下による細胞内小器官の構造変化が, ALSの病態機序の背景にある可能性を示した.}, pages = {482--497}, title = {TDP43の発現抑制による細胞内小器官の形態変化}, volume = {125}, year = {2011} }