@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00009735, author = {江部, 和俊}, issue = {4}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Apr}, note = {【背景】我々の環境は, 視覚刺激や聴覚刺激をはじめとする様々な感覚刺激に溢れている. そのため, 行動の適切な遂行には, 脳への複数の感覚入力の間で神経処理リソースの適切な配分を行う, いわゆる注意機能が, 重要な役割を果たす. なかでも自動車運転は, そのような処理リソース配分を必要とする最も重要な日常行動のひとつである. 【目的】自動車運転とは無関係な妨害音に対する処理リソースの不適切な配分, すなわちドライバ・ディストラクションを, 事象関連電位 (ERP) を用いて電気生理学的に評価することを試みた. 【方法】ディストラクタとして様々な自然音刺激 (ベル音, 叫び声等) を提示する「音あり」条件と提示しない「音なし」条件で, 被験者にドライビング・シミュレータ上の追従走行課題を課した. ディストラクタ音は無視するように指示した. 先行車のブレーキランプ点灯に対する視覚ERPと, ディストラクタ音に対する聴覚ERPを計測した. 【結果・考察】「音あり」条件では, 「音なし」条件と比べて運転の行動指標 (車間距離の変動係数) が悪化するとともに, 先行車のブレーキランプ点灯に対する視覚P3の振幅も減少した. このことから, ディストラクタ音が運転課題に対する視覚的注意の焦点化を困難にし, それが運転成績の低下につながったことが示唆された. さらに, 「音あり」条件での運転成績下位群では, 成績上位群に比べてディストラクタ音に対する聴覚P3が大きく, ディストラクタ音に対する処理リソースの過剰な配分が, 運転成績の劣化に影響している可能性が示唆された. 【結論】現実的な運転状況下でERPにより神経活動をモニタすることは, 安全運転を支える脳機能の解析に有用と考えられた.}, pages = {211--215}, title = {視覚・聴覚事象関連電位を用いたドライバ・ディストラクションの評価}, volume = {126}, year = {2012} }