@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00009652, author = {吉武, 講平}, issue = {7}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Jul}, note = {脳の神経回路は遺伝子情報に基づいて形成され, さらに若年期の経験によって柔軟にその構造や機能が変化し, より情報処理に適したものへと変化する. この経験依存的可塑性は若い個体の特定の時期 (臨界期) に最も顕著に誘発され, 臨界期を過ぎると生じにくくなる. 大脳皮質視覚野は視覚刺激の制御が容易なことから盛んに研究されてきたが, 代表的な可塑性に眼優位可塑性がある. これは左右の眼からの視覚入力にアンバランスが生じたとき, 劣位眼からの入力が低下する現象である. 眼優位可塑性は, 従来ネコやサルで精力的に研究されてきたが, 現在は遺伝子改変マウスなどを用い, 分子細胞メカニズムを解明しようとする研究が数多く行なわれている. 本研究は生後26-28日目のマウスの左眼と右眼を4時間毎に交互に遮蔽することで視覚入力を常に片目で行なわせ, 左右の視覚人力に不一致を生じさせる交代視実験を一週間に渡り行った. また交代視の後にどのような可塑的変化が見られるのかを経頭蓋フラビン蛋白蛍光イメージングを用いて解析した. その結果, 最初の4時間に遮蔽していた眼と同側の視覚野両眼視領域において左眼からの入力と右眼からの入力に対して異なった領域が活性化され, 最も強く反応が現れる皮質部位が左右の眼で異なるというずれが認められた. 一方遮蔽していた眼の対側の視覚野では, 通常の無処置マウスと同じく, このような反応領域のずれは認められなかった. これらの結果により, 交代視実験は, 4週齢前後の臨界期マウスの両眼視領域において, 左右の眼によって活性化される活動領域が異なるという眼優位可塑性を引き起こし, しかもその結果は最初の4時間にどちらの眼から視覚入力が来るかによって大きく影響を受けることが判った.}, pages = {358--368}, title = {交代視によるマウス視覚野眼優位性可塑性}, volume = {126}, year = {2012} }