@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00009651, author = {五十川, 瑞穂}, issue = {7}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Jul}, note = {ガンマナイフによる転移性脳腫瘍の治療は多くの支持を受けて確立した方法となっている. 本邦において広く普及した定位放射線治療装置であるガンマナイフによる大きな転移性脳腫瘍に対する2分割定位照射法の有効性ならびに安全性を検討し, その妥当性や認容性を明らかにすることを目的とした. 腫瘍体積10cm^3を超える転移性脳腫瘍44例, 48病変を対象とした. 年齢23-83歳, 男性24例, 女性20例である. 原発巣は肺癌12例, 乳癌11例, 大腸癌12例, その他9例である. Recursive Partitioning Analysis によるclass分布はclass Iが0例, Class IIが7例, class IIIが37例と高齢かつ全身状態の不良例が大半であった. 腫瘍体積は10-59.1cm^3 (平均23.3cm^3) であった. 1回照射線量は50% isodose9-14Gy (中央値13Gy) で2日間の定位放射線照射を行った. その結果, 全例全身状態および神経症状の悪化なく治療が行えた. 本治療からの生存期間中央値は7.9ヶ月であった.治療時 Karnofsky Performance Status (KPS) の中央値が50%であったのに対して, 治療後最良KPS中央値は70%と改善した. 2例は治療後縮小が見られず, 腫瘍の進行性の増大を認めたが, その他の症例では全例で腫瘍の縮小効果を認めた. 局所の追加治療が必要になったのは15例あり, 定位放射線治療の追加が6例, 摘出手術6例, 全脳照射もしくは局所照射が3例であった. 腫瘍周囲の正常脳に8Gy以上照射される体積は1.7-62.7cm^3 (平均31.7cm^3) であり, 通常の1回照射による治療を辺縁線量20Gyで行ったと仮定した時に8Gy以上照射される体積と比して, 平均63.4%減少できており, 正常脳に対する過剰照射の負担を減らしている事が確かめられた. 本研究では, ガンマナイフによる2分割定位照射法の有効性ならびに安全性を確認し, これまで定位手術的照射では制御困難であった10cm^3を超える大きな転移性脳腫瘍に対する治療法としての妥当性, 認容性が高いことも明らかにできた.}, pages = {345--357}, title = {転移性脳腫瘍に対するガンマナイフによる2分割定位照射法に関する研究}, volume = {126}, year = {2012} }