@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00009517, author = {飛澤, 泰友}, issue = {11}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Nov}, note = {【目的】 漏斗胸手術としてのNuss法の治療成績を検討した. Haller's index(以下HI)および門田らの指数を用いて以下の3項目について比較検討を行った. I. 従来法(Ravitch変法)とNuss法との客観的術後形態の評価 II. Nuss法症例における年齢や術前の陥凹変形の程度, 非対称性, 扁平性の違いによる客観的術後形態の評価 III. Nuss法症例におけるバー抜去前後の客観的術後形態の評価 【対象と方法】 I. Ravitch変法症例で術前および術後6ヵ月以上経過した時点でCTを施行できた16例をR群, Nuss法症例で術前および最低2年間のバー挿入期間経過後にバー抜去し, 抜去後3ヵ月以上経過した時点でCTを施行できた21例をN群とした. II. Nuss法症例で術前およびバー挿入後3ヵ月以上経過した時点でCTを施行できた55例を以下の群に分類した. Y群:バー挿入時年齢が12歳以下 O群:バー挿入時年齢が13歳以上 MC群: HIが5未満 SC群: HIが5以上 MA群:門田らの対称性指数が0.95以上 SA群:対称性指数が0.95未満 III. Nuss法症例で, バー挿入後3ヵ月以上経過した時点および最低2年間のバー挿入期間を経過後にバー抜去施行し, 抜去後3カ月以上経過した時点でCTを施行できた20例を対象とした. I~IIIにおいてそれぞれの群内, 群間において術前後のHI, 門田らの指数(陥凹度, 対称性, 扁平性)を算出し, 統計学的に比較検討した. 【結果】 I. R群は術後に有意差を認めない指数があったが, N群は術後において全指数で有意に改善を認めた. 両群の比較では扁平性においてNuss法が有意に改善していた. II. Y群, O群ともにHI, 陥凹度, 扁平性で有意に術後の改善を認めたが, 対称性では有意差を認めなかった. 両群の比較では術後のHIのみY群が有意に改善していた. MC群, SC群ともにHI, 陥凹度, 扁平性で有意に術後の改善を認めたが, SC群のみ対称性で術前後の有意差を認めなかった. 両群の比較では術後の扁平性のみ有意差を認めず, それ以外の指数ではMC群が有意に改善していた. MA群, SA群においてはMA群の対称性で有意差を認めなかったが, それ以外の指数では有意に術後の改善を認めた. 両群の比較では術後の陥凹度, 対称性においてMA群が有意に改善していた. III. HI, 陥凹度, 扁平性においてバー抜去前後で有意に変化を認め, 対称性については変化を認めなかった. 【考察】 従来法, Nuss法ともに術前後の指数で改善を認めたが, Nuss法がより胸郭の前後径を獲得していた. 肋軟骨の可塑性が低下する年長者ではやや低矯正となる傾向もみられたが, 陥凹や非対称が高度な症例においても十分な胸郭の前後径が得られており, Nuss法の有用性が示唆された. バー抜去後の形態維持についてはHI, 陥凹度に数値上ごく軽度の後戻りは認めるものの, 整容面には影響のない変化であり, 対称性や扁平性も維持されていた. 術後合併症や異物留置に対する成長障害を危惧する報告もあるが, 手技の改良などにより当初より適応は拡大し第1選択としてよいと考える. 【結論】 Nuss法は従来法と比較して低侵襲かつ前胸部に瘢痕を残さないだけではなく, より望ましい胸郭形態の獲得が可能であり, 今後も漏斗胸治療の標準術式として施行すべき方法と考えられた.}, pages = {612--627}, title = {各種指数を用いた漏斗胸に対するNuss法術後形態評価の検討}, volume = {126}, year = {2012} }