@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00009479, author = {沼野, 藤人}, issue = {1}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Jan}, note = {「背景」:T型Caチャネル(T-type Ca channel, 以下TCC)は生理的状態の成熟心筋細胞にはほとんど分布せず刺激伝導系に分布し, 主に洞房結節細胞においてペースメーカー電位の形成に関与している. 一方, 幼若心筋細胞には広く分布し, 成熟とともに減少する“developmental change”が生じている. また, 心肥大や心不全など病的状態ではTCCが作業心筋細胞に再発現しており, TCC電流(I_)が心筋細胞の肥大形成や催不整脈に関与することが示唆され, 臨床でのTCC blockerの有用性が報告されつつある. しかしながら, 刺激伝導系におけるTCCの“developmental change”については十分に明らかになっておらず, 刺激伝導系に対するTCC blocker効果のdevelopmental changeについての報告はない. 「目的」:刺激伝導系に対するTCC blocker効果のdevelopmental changeを明らかにする. 「方法と結果」:新生仔ウサギおよび成獣ウサギのランゲンドルフ灌流心にTCC blockerとしてMibefradilとEfonidipineを, L型Caチャネル(LCC)blockerとしてVerapamilを投与し, 心拍数, Wenckebach cycle length(WBCL), 房室結節不応期, および心室不応期を測定した. 心拍数は, MibefradilとVerapamilを投与すると, 新生仔ウサギ, 成獣ウサギとも有意に低下した(P<0.01). Efonidipineでは成獣ウサギにおいて有意な心拍数の低下がみられたが(P<0.01), 新生仔ウサギは低下したものの有意差はなかった. WBCLは新生仔ウサギにMibefradilとEfonidipineを用いると有意に延長したが(各p<0.01, p<0.05), 成獣ウサギでWBCLは延長しなかった. Verapamilでは新生仔ウサギ, 成獣ウサギともにWBCLは有意に延長した(ともにp<0.01). 房室結節不応期は, Mibefradilにより新生仔ウサギで有意に延長したが(p<0.05), 成獣ウサギでは延長しなかった. Efonidipineでは新生仔ウサギ, 成獣ウサギともに延長しなかった. Verapamilでは新生仔ウサギ, 成獣ウサギともに有意に延長した(p<0.01). いずれの薬剤でも, 新生仔ウサギ, 成獣ウサギともに心室不応期には有意な変化は生じなかった. 「結論」:WBCLはMibefradil, Efonidipineの両方で, 房室結節不応期はMibefradilで, 新生仔ウサギでのみ有意に延長した. TCC blockerが房室伝導に与える影響は成長によって減少し, 房室結節でもTCCのdevelopmental changeが存在することが推察された.}, pages = {38--47}, title = {ウサギ心臓の房室伝導に対するT型Caチャネルブロッカー効果の成長による変化}, volume = {127}, year = {2013} }