@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00009373, author = {長谷川, 功}, issue = {3}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Mar}, note = {過去半世紀にわたり, 金属微小電極による細胞外記録法は, 中枢神経系機能の電気生理学的研究の王道であった. 神経回路の素子である個々のニューロンの出力様式を明らかにすることにより, 脳の情報処理の特徴や局所の機能構築が次々と解明されてきた. しかし, 微小電極法は定点観測に過ぎない. 個々のニューロンがどんな刺激に反応するかは調べられるが, 逆にある刺激によって活性化されるニューロン集団の全体像を推測したり, 広範囲の大脳ネットワークにおける興奮伝播の動態をミリ秒単位で可視化したりすることは難しい. この問題に対する有力なアプローチとして皮質脳波(Electrocorticogram: ECoG)法がある. ECoG法は, 柔軟な電極アレイを脳に刺入せず, 表面に置いただけで直接電気刺激/記録する臨床由来の手法である. 近年, 実験神経科学において極間距離1mm~数mmの微小ECoGアレイを用いて局所フィールド電位(local field potential, LFP)を低侵襲的に記録しようとする機運が高まっている. わたしたちは, 脳の表面に「網をかける」ように張りめぐらせられる柔軟な微小ECoG電極をマイクロマシン技術の応用により開発した. このECoGメッシュ法を用いたラットおよびマカクザルの動物モデル実験から, ヒト臨床研究までECoG法を軸に多元的に実験研究を進めている. まずECoGメッシュ法と微小電極法とを同一個体で同時記録する実験系を開発した. これにより, ECoGメッシュ法により得られる信号記録特性を微小電極法と直接比較しながら, 技術的フィージビリティーが検証された. 次にECoG電極をマカクザル大脳の脳表と脳溝に広範囲に留置する手術法を開発した. ヒトやサルなどの霊長類における物体視の高次中枢である下側頭葉からECoG記録を進め, 物の形や視覚的イメージに選択的な神経活動が観測できることが明らかになりつつある.}, pages = {127--132}, title = {皮質脳波による大脳視覚イメージの復号化}, volume = {127}, year = {2013} }