@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00009291, author = {飛澤, 泰友 and 宮田, 昌幸 and 坂村, 律生 and 柴田, 実 and 佐藤, 孝道}, issue = {6}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Jun}, note = {【目的】 耳介ケロイドは他部位と異なり, 後療法を前提とした外科的治療により良好な結果が得られることが知られている. われわれは以前に, 耳垂に対する各種材料を用いた皮膚接触圧を測定し, 熱可塑性プラスチックスプリントの圧がそれまで一般的に施行されていたテーピングの圧と比較して有意に高く, 圧迫療法に有用と報告した. その後スプリントによる術後圧迫療法を併用した耳介ケロイド切除術を施行してきたが, それらの症例について検討を行った. 【対象と方法】 1999年2月から2010年2月までに手術を施行した耳介ケロイド症例は35例であったが, その中で術後6ヵ月以上経過観察が可能であった24症例, 27部位を対象とした. スプリントは術後2週以内に装着を開始し, 原則的に6ヵ月間の装着を指導した. 圧迫療法を休止後に症状の再燃傾向を認めた場合は, スプリントの再装着とトリアムシノロンの局所注射を併用した. 【結果】 経過観察期間は6ヵ月~9年4ヵ月(平均22.4ヵ月)であった. 再手術を要したものは1例認めた. 術後当初のスプリント装着期間は6~18ヵ月(平均7ヵ月)であった. スプリントの再装着とトリアムシノロンの局所注射を要したのは4例認め, 再装着期間は4~9ヵ月(平均6.8ヵ月), 局所注射回数は3~8回(平均5.5回)であった. 術後にトラニラストを内服したのは14例あり, 投与期間は5~47ヵ月(平均11.2ヵ月)であった. 【考察】 耳介ケロイドは, 保存的治療のみでは治療期間が長期にわたりやすいうえに効果が不確実となることから, 切除後再発防止のために後療法を施行することが治療期間を短縮し効率的であると考え, 耳介ケロイドに対し積極的に外科的治療を施行してきた. 圧迫療法で頻用されているテーピングは皮膚炎などの影響を無視できず, シリコン材も粘着持続性やコストに難がある. 熱可塑性プラスチックは形態を自由に作成でき, 耳のあらゆる部位に対して圧迫が可能である. 耳介ケロイド切除後はスプリントによりほぼコントロールが可能と考えるが, 患者のコンプライアンスに因るところが大きいこと, 経過観察中にドロップアウトする症例が少なくないことから, 患者に対する後療法指導が最重要である. 【結論】 熱可塑性プラスチックスプリントは十分な圧迫が得られ, 合併症もなく有用であった. 瘢痕の成熟に時間を要する場合は, スプリントの再装着とトリアムシノロンの局所注射が効果的であった.}, pages = {318--326}, title = {術後圧迫療法を施行した耳介ケロイド症例の検討 : 熱可塑性プラスチックスプリントの有用性}, volume = {127}, year = {2013} }