@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00008993, author = {木戸, 知紀 and 若井, 俊文}, issue = {4}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Apr}, note = {【緒言】神経侵襲は大腸癌根治切除後の予後不良因子の一つとされている. 過去の報告では, 神経侵襲はHE染色で診断されていることが多い. しかし, 神経侵襲の診断においては, 癌の間質反応によって誘導された線維芽細胞と神経組織を鑑別することが難しいことから, 神経侵襲の診断を行うことが困難な場合もある. よって, 免疫組織化学によって神経組織を同定し, それをもとに神経侵襲の診断を行う方法が考案された. しかし, 免疫組織化学によって診断される神経侵襲の臨床的意義は明らかにされていない. 本研究の目的は, 大腸癌において免疫組織化学によって診断される神経侵襲の臨床的意義を明らかにすることである. 【方法】1999年1月から2006年12月に当科でR0手術が施行されたpT2以深Stage I-III大腸癌197例を対象とした. 神経組織の免疫組織化学には, シュワン細胞の細胞質および核に含まれるS-100蛋白に対する抗体である抗S-100ポリクローナル抗体を使用した. 神経侵襲の定義は, 大腸癌取扱い規約第8版に準じた. そして, HE染色で診断された神経侵襲をHENI, S-100染色で診断された神経侵襲をS-100NIとした. 神経侵襲の有無と臨床病理学的因子との関連についてMann-Whitney U検定またはFisherの直接確率法を用いて解析した. 生存時間解析は, 全生存率と無再発生存率をKaplan-Meier法で算出し, log-rank検定を用いて生存曲線の比較を行った. さらに, log-rank検定で有意であった臨床病理学的因子と術後成績との関連についてCoxの比例ハザードモデルを用いて多変量解析を行った. 【結果】神経侵襲の頻度は, 対象197例中HENIが63例(32.0%), S-100NIが123例(62.4%)であった(P<0.001). S-100NIは, 腫瘍径, 深達度, 組織型, リンパ管侵襲, 静脈侵襲, そしてリンパ節転移との間に有意な関連を認めた. 全生存率の多変量解析では, S-100NIのみが独立した予後不良因子であった. また, 無再発生存率の多変量解析では, 静脈侵襲およびS-100NIが独立した予後不良因子であった. 【結論】大腸癌において免疫組織化学によって診断される神経侵襲は, 大腸癌根治切除後の独立した予後不良因子である.}, pages = {167--176}, title = {大腸癌におけるS-100免疫組織化学により診断される神経侵襲の臨床的意義}, volume = {128}, year = {2014} }