@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00008992, author = {松山, 菜穂 and 成田, 一衛}, issue = {4}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Apr}, note = {多系統萎縮症(MSA)は小脳性運動失調, パーキンソン症状, 自律神経症状など多彩な症状を呈する成人発症の変性疾患である. MSAは, しばしば睡眠呼吸障害(SDB)を合併することが知られているが, その一方で, MSAの進行に伴うSDBの自然経過を詳細に観察した報告はない. 本研究の目的は, 終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)を用いて, MSAの進行に伴うSDBの自然経過を明らかにすることである. 対象は, 2001年5月から2008年12月までに, 当院でMSAと診断され, PSGを複数回施行された連続12症例である. 罹病期間, 国際協調運動評価尺度(ICARS)による小脳性運動失調の評価, PSGによるSDBの評価, いびき音, 動脈血ガス分析について経時的変化を分析した. さらに, PSGの経時的変化により, 無呼吸低呼吸指数(AHI)改善群とAHI悪化群に分けて上記項目を検討した. 初回PSGから治療開始前の最終PSGまでの期間は2.5±1.4年で, PSGを2.7±0.8回施行した. ICARSは35.9±15.6点から65.6±20.7点に有意に悪化した(P=0.002). 初回PSG時のAHIは13.7±11.6/時間であり, 全症例が閉塞型睡眠時無呼吸(OSA)であった. 一方, 治療開始前のPSGでは, 2症例が比較的早期から中枢型睡眠時無呼吸(CSA)を呈し, SDBのタイプが変わっていた. OSAのままであった10症例のAHIは23.3±22.6/時間と有意差を認めず, 4症例でAHIの改善を認めた. またCSAを呈した2例ではAHIは増悪した. 声帯開大不全を示唆する高調の喉頭喘鳴(stridor)は2症例から6症例に増加した. AHI増悪群では, SDB出現までの期間が有意に短く, またPCO_2が有意に高値であった(P=0.020および0.027). MSAに合併するSDBは, MSAの進行とともに必ずしも悪化するわけではなく, 一部は自然に改善した. 病初期では全例OSAが主体であったが, 比較的早期からSDBのタイプが変化し, CSAが主体となる症例が存在した. AHIの増悪を予測する因子として罹病期間やPCO_2が有用である可能性が示唆された.}, pages = {157--166}, title = {多系統萎縮症に合併する睡眠呼吸障害の自然経過}, volume = {128}, year = {2014} }