@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00008772, author = {徳永, 純 and 西澤, 正豊}, issue = {1}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Jan}, note = {現在, 国際的に広く使用されている小脳性運動失調の評価尺度SARA(Scale for the Assessment and Rating of Ataxia)は, 簡便かつ脊髄小脳変性症の病期とよく相関し, 臨床重症度を評価する上では優れた評価法である. しかし, 数ヵ月という期間の限られた臨床試験を想定した場合, わずかな症状の変化を捉えるには鋭敏性に乏しく, 評価者内・評価者間誤差が生じやすい等の欠点がある. 脊髄小脳変性症の臨床試験を成功させるためには, 鋭敏で信頼性の高い小脳性運動失調の定量的評価法の開発が不可欠である, 本研究では, 小脳性運動失調を定量評価する新しいシステム"iPatax (iPad"【○!R】" Application for Evaluating Ataxda)"を独自に開発し, その有用性を検証した. iPataxは等速移動する視標を手指で追跡する視標追跡課題プログラムをiPad"【○!R】"(Apple社)に実装したもので, 指と視標の距離(空間的ずれ), 指の速度, 加速度の測定値から上肢運動機能を簡便に評価することができる. 健常者および小脳失調症患者を対象とした解析により, 等速直線反復運動および等速曲線反復運動の視標追跡課題において, 速度の変動係数が従来の臨床重症度SARAと非常に高い正の相関を示すことを明らかにした. 速度の変動係数は, 従来の定量評価法である重心動揺検査やTimed up and go testに比べて臨床重症度と高く相関し, 経時的変化の解析において変性疾患特有の緩徐な進行を捉えられた. 運動学習の評価では, 速度の変動係数が1分間の検査の後半ほど改善し, その運動学習効率は患者群では低下しており, 運動学習も定量的に評価できる可能性が示唆された. iPataxは安価で簡便に実施でき, 小脳性運動失調を定量的に評価する方法として優れていると考えられた. さらに, 単なる運動遂行能力の定量化に留まらず, 時間測定異常や運動学習の異常など小脳機能の障害をより直接的に検出できる可能性が期待できる.}, pages = {10--20}, title = {iPad"【○!R】"を用いた小脳性運動失調の定量評価法}, volume = {129}, year = {2015} }