@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00008761, author = {池田, 義之 and 畠山, 悟 and 塚原, 明弘 and 丸田, 智章 and 小山, 俊太郎 and 田中, 典生 and 下田, 聡 and 若木, 邦彦}, issue = {2}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Feb}, note = {我々は温存乳房に発生した稀な神経内分泌細胞癌の1手術例を経験したので報告する. 68歳女性. 6年前に両側乳癌に対し両側乳房部分切除, 腋窩リンパ節郭清が施行されている. 左T1N0, 右T2N0で, 右のみ温存乳房照射を施行されている. レトロゾールによる補助内分泌療法を行っていた. フォローアップの乳腺超音波検査で, 左Dに1.2×0.9cmの境界不明瞭, 不整形から分葉状の低エコー腫瘤を認め, 後方エコーは減弱していた. 生検で浸潤性乳管癌(硬癌の疑い)の所見を認めた. CTではリンパ節転移や遠隔転移は認めなかった. CEA, CA15-3, BCA225, 1-CTPの上昇は認めなかった. 左温存乳房再発T1N0M0 stage Iと診断した. 左乳房切除術を施行した. 病理組織検査では, HE染色で疎な線維性結合組織内に類形質細胞様の腫瘍細胞がびまん性, 索状に浸潤, 増生し, 一部腺管様構造を認めた. 細胞同士の接着は比較的疎であった. 円形から楕円形の偏在核と, 好酸性の強い細胞質からなる単調な腫瘍細胞が増生していた. 細胞内には局所的に強い好酸性を示す構造物がみられ, 顆粒の存在が示唆された. 免疫染色では, synaptophysinが腫瘍細胞の細胞質に顆粒状・びまん性に陽性であった. 以上より, 温存乳房に発生した神経内分泌癌と診断した. 組織学的にはf, ly0, v0, 腫瘍径1.2×1.0×0.7cm, 核異型スコア3, 核分裂像スコア2, 核グレード3, MIB-1 20%, ER3+, PgR2+, HER2 2+で, FISH法によるHER2遺伝子の増幅は認めなかった. 術後補助療法としてタモキシフェンによる内分泌療法を行い, 観察期間は10か月であるが無再発生存中である. 乳腺原発神経内分泌癌が極めて稀であるがゆえに標準治療は確立されておらず, 通常乳癌に準じて手術療法, 薬物療法を選択しているのが現状である. 今後更なる症例を蓄積して治療と予後につき検討する必要がある.}, pages = {79--88}, title = {温存乳房に発生した神経内分泌癌の1例}, volume = {129}, year = {2015} }