@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00008625, author = {仲野, 哲矢 and 若井, 俊文}, issue = {8}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Aug}, note = {【背景・目的】膵頭十二指腸切除術における膵消化管吻合には吻合部開存性維持のため, ロストステントを用いた膵内瘻が本邦で多く行われている. ロストステント使用の評価は膵液瘻の抑止が主な評価基準であり, ロストステントの形状と膵液瘻発生との相関性や排泄に関する報告は少ない. 今回, 膵空腸吻合部にロストステントを留置した症例において合併症発生率を明らかにするとともに, ステント形状・留置様式と術後膵液瘻との関連, 膵内残留期間ならびに体内残留期間との相関を検討した. 【方法】2007年から2012年までに, 膵空腸吻合にロストステントを用いた40例を対象とした. 症例の術後経過を調査し, ロストステントに関連した術後合併症の発生頻度を調べた. 術中所見術後CT画像解析により, ステント形状として留置したロストステントのステント全長, ステント径, ステント留置様式として膵内長, ステント径/主膵管径比を測定した. 得られたステント形状・留置様式の各データを術後膵液瘻のなし/あり, 膵内残留期間30日未満/30日以上, 体内残留期間180日未満/180日以上でそれぞれ2群に分け, 各項目にて2群間の比較を行った. 【結果】治療を必要とした合併症は膵空腸吻合部から逸脱したロストステントが胆管内に迷入し胆管炎を惹起した1例(2.5%)のみであった. Clavien-Dindo分類Grade 3a以上の合併症が6例(15%)に発生していた. 術後膵液瘻なし群と術膵液瘻あり群に分けて検討すると, ステント形状・留置様式において両群間に差を認めなかった. 30日以上のステント膵内残留期間を認める群では, 30日未満で排出される群よりも, ステント膵内長が有意に長かった(P=0.002). また180日以上体内に残留する群では, 180日未満で排泄する群に比べ, ステント膵内長が有意に長く(P=0.008), ステント径が有意に太かった(P=0.041). 多変量解析では, ロストステント体外排泄までの期間に関連する因子としては, ステント膵内長, ステント径が有意な独立因子であった. 【結語】ステント形状・留置様式と膵液瘻発生には関連性を見出すことができなかった. ステント膵内長を長くすることで吻合部における留置期間が長くなり, 主膵管の開存性が維持される可能性がある. ロストステントに関連した術後合併症に対して治療を必要とする頻度は少ないが, 体外排泄までの期間にはステント膵内長以外にステント径が関連しており, 径を太くしたステントを留置した症例では慎重な経過観察が必要である.}, pages = {441--449}, title = {膵空腸吻合部ロストステント排泄の検討}, volume = {129}, year = {2015} }