@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00008457, author = {上原, 喜美子 and 長谷川, 隆志}, issue = {5}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {May}, note = {2010年7月, Hyperglycemia and Adverse Pregnancy (HAPO) study結果に基づく International Association of Diabetes and Pregnancy Study Groups(IADPSG)による妊娠糖尿病(gestational diabetes mellitus:GDM)診断基準が改訂され, 新潟県立小出病院でも新診断基準対応の準備が始まった. 当該病院は, 医師偏在による医療過疎化がすすみ, 魚沼医療再生を目前に控えていた. そのため, 新診断基準採用によるGDMは従前の4倍になる予測であると報告を受け, 管理困難を危惧していた. そこで, 日本産婦人科学会, 日本産婦人科医会による指針をもとに, 施設内ミーティングを経て, 多職種による十分なコンセンサスを得た後, 2012年1月から新診断基準を採用したGDM管理システムを構築した. 続いて2012年7月1日~2014年6月30日に出産した全妊婦のうち, 死産, 中期中絶, 糖尿病合併妊娠例は除外した単胎のみを対象として周産期臨床像について診療録を後方視的に調査した. 結果, 対象者は803名, 内GDM20名(2.5%)であった. 母体平均年齢はGDM群30.9±5.1歳, 正常耐糖能(normal glucose tolerance:NGT)群29.9±4.9歳であった. 平均妊娠前BMIは, GDM群のBMI23.5±3.3kg/㎡は, NGT群20.7±2.8kg/㎡に比して, 有意に高値であった(p<0.001)., 平均体重増加量は, GDM群8.7±4.0kgは, NGT10.8±3.6kg比して有意に体重増加していた(p=0.030). 平均新生児出生時体重は, 2群間に有意差はなかった. large-for-gestational age(LGA)発症はGDM群2件(10.0%), NGT群63件(8.0%)であった. GDM群には4,000gを超える巨大児発症, 先天性奇形発症, 新生児低血糖症のいずれも認めなかったが, NGT群では4,000gを超える巨大児は4件(0.5%)発症, 先天性奇形発症7件(0.9%), 新生児低血糖症6件(0.8%)であった. GDM群20名に分娩損傷, NICU(neonatal intensive care unit)管理は発生しなかった. 平均OGTT負荷後60分値における1点異常群157.4±34.1mg/dlは, 2点異常群199.7±13.3mg/dlに比して有意に低かった(p=0.040). 1点異常群ではインスリン使用は1名(6.1%), 2点異常群では2名(66.7%)であった(p=0.046). 平均児出生時体重において, 1点異常群3130.0±339.5gは, 2点異常群2676.0±263.8gに比して有意に重く(p=0.040), 1点異常群にはLGA発症2件(11.9%)を含んでいた. GDM20名のうち, 妊娠前BMI25以上の肥満群4名(20.0%)は, すべて経産婦であった. OGTT負荷後60分値における肥満群195.0±21.2mg/dlは, 非肥満群の155.9±33.9mg/dlに比して, 有意に高かった(p=0.029). 非肥満群にLGA発症2名(12.5%)を含んでいた. その他の有意差は認めなかった. インスリン療法は肥満群の1名(25.0%), 非肥満群の2名(12.5%)に導入された. 本システムは, 妊娠糖尿病診断基準変更に伴うGDMの大幅な増加予測に有効に機能した.}, pages = {293--303}, title = {妊娠糖尿病新診断基準に対応したシステム構築後の臨床像に関する調査}, volume = {130}, year = {2016} }