@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00008441, author = {山田, 剛史 and 齋藤, 昭彦}, issue = {6}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Jun}, note = {【序文】小児頻回再発型ネフローゼ症候群ではシクロスポリン(CsA)治療が再発予防に有効であるが,その長期投与は慢性腎陣害を惹起する.腎障害発症の明確な機序は不明であり,今回CsAによる尿細管間質障害発症の機序を考察した.特にM2型マクロファージに着目し,間質障害にマクロファージがどのように寄与するか検討した.【方法】CsAを2年以上投与された頻回再発型ネフローゼ症候群11症例を対象とし,CsAを投与されていない頻回再発型ネフローゼ症候群6症例をコントロールとした.腎生検組織を用いて,免疫抗体法にて,CD68 (汎マクロファージマーカー),CD86 (M1型マクロファージマーカー),CD163 (M2型マクロファージマーカー)を染色し,各々のマクロファージ数をカウントした.同様にα-smooth muscle action (α-SMA), I型コラーゲン, connective tissue growth factor (CTGF)を染色した. α-SMA陽性領域Ⅰ型コラーゲン陽性領域の面積を計測し,線維化の程度の指標とした. また,各症例のステロイド(プレドニゾロン; PSL)投与量を算出し,マクロファージ数,間質線維化の程度との相関を検討した.【結果】CsA投与群と非投与群で,糸球体病変に差異はみられなかったが,間質では,CsA投与群でCD68陽性CD1631場性のM2型マクロファージの浸潤が顕著であった.CD163陽性細胞は, 間質のα-SMA, I型コラーゲンの発現領域に一致して局在した.間質の線維化の程度は,PSL投与量(r=0.74,P<0.01),CsA投与期間(r=0.80,P<0.01),ネフローゼ症候群再発回数(r=0.68,P<0.05) と相関しており, また,CD163陽性細胞数は, α-SMA賜性領域の面積 (r=0.82,P<0.01),PSL投与量 (r=0.73,P<0.05),CsA投与期間 (r=0.82,P<0.01)と相関がみられた.【結論】CsAを長期間投与されたステロイド依存性ネフローゼ症候群患者にみられる腎尿細管間質線維化にM2型Mφが関与し, ステロイドによる治療はMφのM2型活性化を介して線維化を助長していることが示唆された.}, pages = {341--350}, title = {シクロスポリン腎障害発症における,M2型マクロファージの関与とステロイドの影響}, volume = {130}, year = {2016} }