@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00008437, author = {市川, 寛 and 島田, 能史 and 永橋, 昌幸 and 亀山, 仁史 and 坂田, 純 and 小林, 隆 and 若井, 俊文 and 井筒, 浩 and 兒玉, 啓輔 and 中田, 光隆}, issue = {7}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Jul}, note = {【緒言】近年,様々な癌種において悪性度に関わるdriver遺伝子が発見され,その遺伝子が関与するシグナル伝達経路を標的とした分子標的薬の開発が盛んに行われている.今後は次世代シークエンサーを臨床検査に応用したclinical sequencingによりdriver遺伝子災術を同定し,患者個々に最適な薬剤を選択することが必要になる.その際に問題となるのは臨床検体の取り扱いである.特に胃癌は組織型ごとに腫瘍組織中のがん細胞の密度にばらつきが大きく,組織型ごとに抽出されたDNA濃度や質が次世代シーケンサーでの解析に耐えうるか否かを明らかにする事は重要である.本研究の目的は,胃癌腫瘍組織からのDNA抽出結果と組織型との関係を検討し,次世代シーケンサーによる遺伝子変異解析を想定したDNA抽出における注意点を明らかにすることである.【方法】胃切除を施行された胃癌100症例のホルマリン固定後パラフィン包埋(FFPE)検体を対象とした.組織型の内訳は乳頭腺管癌(pap)1例,高分化型管状腺癌(tub1) 9例, 中分化型管状腺癌(tub2) 45例,充実型低分化型腺癌(por1) 12例,非充実型低分化型腺癌(por2)24例,印環細胞癌(sig) 6例,粘液癌(muc) 3例であった. 腫瘍含有割合が最も高い領域を選択し, 20μmに薄切した切片から組織を削り取り(スクレープ),DNA抽出に用いた. 単位面積当たりのDNA濃度(ng/μ1/mm^2)や断片化(Q-ratio : [129b]/[41bp])について組織型間で比較検討した.【結果】100症例全ての検体から次世代シーケンサーの解析に十分なDNAを抽出することができた.抽出に用いた領域の腫瘍含有割合はpor2, sig, mucで有意に低かった. 単位面積当たりのDNA濃度はpap/tub1/tub2/por1群 (中央価1.05ng/μ1/mm^2,範囲:0.07ng/μ1/mm^2-2.75ng/μ1/mm^2)と比鮫して, por2/sig/muc群( 中央値0.75ng/μ1/mm^2, 範囲 : 0.08ng/μ1/mm^2-1.63ng/μ1/mm^2)で有意に低かった(p-value=0.04).一方,Q-ratioについては2群間に有意な差は認められなかった.【結論】胃癌において,組織型がpor2, sigまたはmucのFFPE検体から抽出されるDNA濃度は他の組織型と比較して低値である.上記の組織型に該当し, 腫瘍含有割合が低い検体では, 抽出に用いる切辺枚数やスクレープする組織の面積を増やすといった対策を講じることが肝要である。}, pages = {420--428}, title = {胃癌組織型とホルマリン固定後パラフィン包埋検体からのDNA抽出濃度の関係 : 次世代シーケンサーによる遺伝子解析のために}, volume = {130}, year = {2016} }