@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00008426, author = {小山, 諭 and 遠藤, 麻巳子 and 大渓, 彩香 and 諸, 和樹 and 土田, 純子 and 辰田, 久美子 and 永橋, 昌幸 and 五十嵐, 麻由子 and 中島, 真人 and 庭野, 稔之 and 若井, 俊文}, issue = {9}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Sep}, note = {頸部鈍的外傷により甲状腺損傷および頚部血腫が出現するも,保存的に軽快した1例を経験したので報告する.症例は28歳,女性.直進中の普通乗用車の助手席に乗っていた際,右折してきた乗用車に衝突され,自家用車は横転し炎上寸前のところを救助され,救急車にて当院救急外来に搬送された.来院時,意識は清明であったが,事故直後のことは記憶になかった.血圧129/81mmHg,脈拍95/分と循環動態は安定していたが,前頚部の腫脹および皮下出血を認めた.右前胸部の軽度圧痛を認める以外は,ほかに明らかな異常所見は認めなかった.血液生化学所見では,白血球数の軽度増多と, トランスアミナーゼの軽度上昇を認めたが, 明らかな貧血は認めなかった.TSHO.42/IU/ml, FT311.7pg/ml,FT42.7ng/dlと甲状腺機能亢進を認めた.CT検査で,甲状腺右葉下極の腫大と前頸部から上縦隔に至る血腫を認め,気管損傷は認めなかったが気管は軽度左側に圧排されていた. 呼吸苦・呼吸困難の所見は認めなかったが, 血腫増大による気道狭窄が出現してくる危険もあったため,入院の上,保存的に経過観察を行った.翌日、血腫は縮小傾向となり,血液所見でも貧血の進行を認めず,CT検査では血腫は縮小しており,水分摂取・食事を開始した.入院後3日目の採血では,FT36.4pg/ml,FT42.8ng/dlと甲状腺機能亢進は改善し全身状態も良好であったため,入院後4日目に退院となった.退院2週間後の外来受診時,前頸部腫脹は消失しており, 血液生化学検査では貧血を認めず,TSH0.07μIU/ml,FT33.6pg/ml,FT41.4ng/dlと甲状腺機能もほぼ正常となっていた.鈍的外傷による頸部甲状腺損傷の報告は文献的にも少ないが, 甲状腺血腫が増大せず,気道狭窄を伴わない状態であれば, まず保存的治療を試みることが勧められる. また,本症例のように, 甲状腺外側に伴い甲状腺機能亢進を認めた例も報告されており,全身管理にも注意が必要である.}, pages = {543--549}, title = {保存的に軽快した鈍的甲状腺外傷による頸部血腫の1例}, volume = {130}, year = {2016} }