@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00008368, author = {小林, 孝 and 渡邊, 隆興}, issue = {1}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Jan}, note = {【緒言】クリニカルパス(以下パス)は1990年代から導入が開始され, 普及が進んできた. 今回, 肛門疾患手術パス導入後2年間のバリアンス分析と患者アンケートによる入院期間満足度調査を行ったので, その結果と評価を報告する. 【対象および方法】2009年5月から2011年4月までに痔核, 痔瘻, 裂肛に対して入院手術を施行した236例を対象とした. 当科のパスはオーバービュー形式パスで, その概要は手術前日入院, 翌日の午後手術施行, 麻酔は低位腰椎麻酔で行った. 術後3日で退院とした. バリアンスはオールバリアンス方式で収集した. 入院期間の満足度に関しては, 232例のパス使用患者に当院の病歴管理室から郵送法でアンケート調査用紙を送り, 157例から回答を得た. 【結果】パス適応症例236例中, 実際にパスが使用されたのは232例で, 使用率は98.3%であった. バリアンスは232例中73例, 99件のバリアンスが報告された. 時間的に分類したバリアンスでは正のバリアンスが36例, 39件であった. 内容は, 当日入院が32例, 1日早期退院が5例, 早期歩行が2例であった. 負のバリアンスは34例, 38件であった. 退院延期が33例で延期の理由は患者の希望が29例, 合併症によるものが4例であった. 発生要因により分類したバリアンスでは, 患者要因が89件, 社会的要因が10件で医療スタッフと病院システムはなかった. 患者要因によるバリアンスの内容は, 患者希望による退院延期が29例, 当日入院が22例と多かった. 社会的要因は, すべて手術前日が休日による当日入院であった. 患者アンケート調査による入院期間の満足度は, 満足が157例中119例(75.8%)で不満足は38例(24.2%)であった. 入院期間に不満足の内容は, 期間が長く当日入院希望が2例, 期間が短く延期希望が36例であった. 【考察とまとめ】今回のバリアンス分析に基づいたパスの見直しで, 以下のパス改定が提案された. (1)肛門疾患手術パスの除外基準に緊急手術および重篤な合併症のある患者を追加, (2)緊急手術用, ならびに重篤な合併症のある患者用の新規パスの開発, (3)当日入院パスの追加, (4)術後3日目以降退院日のパスの追加: 新たに術後5日目と7日目退院のパスを追加して, 手術の侵襲度, 患者の状態, 社会的状況などを患者本人とよく相談して, 最終的な退院日の決定は患者の選択に任せる. 【結語】バリアンス分析と患者満足度アンケートの結果からパスのさらなる改善点が示された. 今後もバリアンス分析を繰り返していくことで医療の質の向上を図りたい.}, pages = {43--48}, title = {当科における肛門疾患手術クリニカルパスのバリアンス分析と評価}, volume = {131}, year = {2017} }