@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00008346, author = {佐藤, 裕喜}, issue = {2}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Feb}, note = {【背景】近年,皮下組織のグルコース濃度を連続的に記録する持続グルコース測定(CGM)を使用することができるようになった.これまでの心臓手術中における血糖管理に関する報告は,間歇的な血糖測定(SMBG)によるものであり,真の最大血糖値や最小血糖値を反映していない問題があったが,CGMによる解析はこれを克服し血糖変動の詳細を評価することできる可能性がある.【目的】CGM解析により心臓手術中の血糖変動の詳細を明らかにする.【対象と方法】2013年5月から2015年10月までにCGMを装着した心臓手術80例(人工心肺非使用22例,人工心肺使用58例)を対象とした.人工心肺非使用手術は全例心拍動下冠動脈バイパス術(OPCAB),人工心肺使用手術は全例心停止手術であり大動脈遮断後に血液併用心筋保護液(5%糖液含有)を注入した.人工心肺非使用手術(OPCAB群)と人工心肺使用手術(CPB群)の血糖変動およびCPB群の期間別の血糖変動(手術開始から人工心肺導入までを期間A,人工心肺導入から大動脈遮断までを期間B,大動脈遮断後から手術終了までを期間C)を解析した.【結果】OPCAB群でBMIが有意に高く (OPCAB群:24.3±3.2 vs. CPB群:22.1±3.3kg/m^2;p<0.01), DM合併例(45 vs.16%;p=0.01)が多かった.術前のCGMによる平均血糖値(112.6±21.9 vs. 103.1±18.3mg/dl;p=0.06),最小値(70.0±20.6 vs. 66.6±13.7mg/dl;p=0.47)は両群で差がなかったが, SD値(24.0±9.1 vs.19.5±8.0mg/dl;p=0.035)と最大値(182.2±41.0 vs.159.6±37.3mg/dl;p=0.028)はOPCAB群で有意に高かった.術中のCGMによる平均血糖値(118.7±17.9 vs.151.2±37.0mg/dl;p〈0.01),SD値(8.4±4.3 vs.35.0±20.0mg/dl;p<0.01),最大値(135.7±27.2 vs.207.7±62.3mg/dl;p〈0.01)はCPB群で有意に高かった. CPB群における期間別の血糖変動において,CGMによる平均血糖値(期間A;110.8±27.6,期間B;112.0±31.2,期間C;164.9±44.9mg/dl),SD値(期間A;6.1±6.1,期間B;5.6±4.1,期間C;27.4±17.0mg/dl),最大値(期間A;118.4±32.8,期間B;123.7±44.7,期間C;207.7±62.4mg/dl)において,期間Aと期間Bにおいて差はなかったが,期間Cにおいて有意に高かった(p<0.01).【結論】CGM測定結果からOPCABは術中の糖変動が少なく血糖管理の点で有利である可能性と大動脈遮断後の心筋保護液注入が心臓手術中の血糖変動に大きく影響している可能性が示唆された.}, pages = {105--114}, title = {持続グルコース測定 (CGM) を用いた心臓手術中の血糖変動の解析}, volume = {131}, year = {2017} }