@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00008238, author = {飯嶋, 賢一}, issue = {7}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Jul}, note = {心房細動は不整脈疾患の中でも患者数が多く,いわゆるcommon diseaseの一つである.人口の高齢化や生活習慣の変化などにより,患者数はさらに増加傾向にあることが示されている.心房細動は心機能の低下を惹起し,今後我が国において急激に患者数が増加すると予測されている心不全の原因となるほか,心房内に形成された血栓による脳梗塞(心原性脳塞栓症)の危険性も高める.心原性脳塞栓症は他の病型の脳梗塞と比し,死亡を含む重篤な症状や後遺症を来たすことが知られており,心不全などと同様に,今後克服されるべき重要な医学的課題の一つと考えられる.近年,心房細動の病態の解明が進み,心房内に複数生じた興奮のリエントリーが心房細動の発生,維持に重要であることが明らかとなってきた.また,そのリエントリーを生じさせる基盤として,心房筋の線維化や肥大などの「不整脈器質」の存在が重要視されている.心房筋の線維化や肥大は,動脈硬化の危険因子として知られる高血圧症や糖尿病などにより促進される.このことは,心房細動にも生活習慣病の側面があることを物語っている.また,心房細動発症の引き金として,肺静脈から生じる心房性期外収縮が重要であることも明らかとなり, これまでは薬物による治療が中心であった心房細動治療に,カテーテルアブレーション治療が導入されるきっかけとなった.心原性脳塞栓症の予防では長くワルファリンが用いられてきたが,2011年以降,直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)が複数承認され,より有効で安全な脳塞栓症予防の可能性が出てきている.心房細動の疫学,病態生理を中心に述べ,近年急激に進歩を見せる心房細動治療についても概説した.}, pages = {379--383}, title = {1 心房細動の病態 (シンポジウム 心房細動, 第719回新潟医学会)}, volume = {131}, year = {2017} }