@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00008175, author = {田島, 陽介 and 立石, 善隆 and 亀山, 仁史 and 松本, 壮吉 and 若井, 俊文}, issue = {11}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Nov}, note = {【目的】新潟県で開発・市販されているヤスダヨーグルト【○!R】(以下YYG)は,メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(methicillin-resistant Staphylococcus aureus ; 以下MRSA)に対して抗菌活性を示す.本研究の目的は, YYGのMRSAに対する抗菌活性成分を同定することである.【方法】1)抗菌活性の評価:ディスク拡散法により抗菌活性を検討した.2)YYGの遠心分離成分の抗菌活性の評価 : YYGを4000rpm, 15分の条件で遠心分離し,得られた上清および沈澱物成分について抗菌活性を評価した.3)抗菌活性を示す乳酸菌のYYGからの単離・同定 : MRSA菌液を添加したMRS寒天培地にYYGを塗布し, 37℃, 24時間の好気培養を行った.阻止円を形成したコロニーを採取し,MRS液体培地を用いて24時間静置培養(37℃,好気条件)した. 16S rRNA遺伝子解析を行い,抗菌活性を示す乳酸菌種を同定した.4)乳酸菌が産生する抗菌活性成分の同定:抗菌活性を示す乳酸菌培養液上清に対して加熱・限外濾過・アルカリ処理・消化酵素処理の各処理を行い,抗菌活性の変化を評価した.その結果から,抗菌活性成分の同定を試みた.5)培養条件が乳酸菌増殖に与える影響の検討 : 好気培養と嫌気培養,および静置培養と振盪培養による乳酸菌培養を行い,各培養条件と乳酸菌増殖,培養液上清pHおよび抗菌活性との関連をMann-WhitneyのU検定で解析した.また,培養液上清pHと抗菌活性の強さを検討した.【結果】1)抗菌活性の評価 : ディスク拡散法により適切に抗菌活性を半定量的に評価することが可能であった.2)YYGの遠心分離成分の抗菌活性の評価 : YYGの遠心分離成分のうち,沈澱物に強い抗菌活性を認めた.また, YYGをビーズ破砕した後に遠心分離すると,沈澱物の抗菌活性は消失した.よって,抗菌活性成分はYYGに含まれる乳酸菌が産生していると推測した.3)抗菌活性を示す乳酸菌のYYGからの分離・同定 : 16S rRNA遺伝子解析の結果,Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus (以下LDB)がMRSAに対する抗菌活性を示すことが判明した.4)乳酸菌が産生する抗菌活性成分の同定 : LDB上清はアルカリ処理により抗菌活性が減弱または消失した.さらに,過酸化水素を分解するカタラーゼをLDB培養液に添加すると,抗菌活性が著明に減弱した.5)各培養条件における乳酸菌培養液の比較 : 静置培養は振盪培養に比べて菌の増殖がよく(P=0.002), また上清のpHが有意に低下し(P=0.002),抗菌活性は強かった(P=0.002).一方,好気培養と嫌気培養の間では,菌の増殖,上清pH,抗菌活性のいずれも有意な差を認めなかった(P=0.310,P=0.589,P=1.000). また, LDB培養液上清pHと阻止円径との間に強い負の相関関係を認めた(相関係数=-0.875, P<0.001).【結論】YYGのMRSAに対する抗菌活性は, YYGに含まれる乳酸菌LDBが産生する乳酸および過酸化水素によるものであることが示唆された.}, pages = {645--653}, title = {メチシリン耐性黄色ブドウ球菌に対するヤスダヨーグルト【○!R】の抗菌活性の検討}, volume = {131}, year = {2017} }