@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00008171, author = {市川, 寛}, issue = {11}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Nov}, note = {胃癌は分子生物学的な不均一性(heterogeneity)が強い癌である.分子標的治療薬を基盤とした胃癌薬物治療発展のためには,分子生物学的根拠に基づいて胃癌を分類し,患者個々の腫瘍における遺伝子異常を評価して薬剤を選択する必要がある.すなわち,胃癌におけるPrecision medicineの実現が必要とされている.我々は, 日本人胃癌207例の腫瘍組織における遺伝子異常を,癌関連435遺伝子を標的とした癌遺伝子パネルを用いて解析した. FDAで承認されている分子標的治療薬に関連する69遺伝子の異常に着目すると,治療選択に有用な新しい分類が可能であった.さらにHER2過剰発現を認める胃癌に着目し,ERBB2の下流やその周辺のシグナル経路に関わる遺伝子の異常を評価した約3割の患者には異常が認められず,これらの患者では抗HER2療法の治療効果が高いことが予想された.癌遺伝子パネルは一度に多数の遺伝子異常を包括的に評価することができるため, trastuzumabなどの分子標的治療の効果予測と患者選択の一助となると考えられた.また,癌遺伝子パネルによる解析から,遺伝性腫瘍症候群に関わる遺伝子変異が体細胞変異として同定される可能性がある.癌遺伝子パネルの臨床応用を想定した場合,解析結果を正しく理解し患者へ伝えるためには,遺伝カウンセリングが重要である.}, pages = {625--628}, title = {3 癌遺伝子パネル検査がもたらす胃癌Precision medicineの可能性(シンポジウム Precision Cancer Medicine, 第722回新潟医学会)}, volume = {131}, year = {2017} }