@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00006141, author = {Okamoto, Kazuko}, journal = {19世紀学研究, 19世紀学研究}, month = {Mar}, note = {本論文は、クレメンス・ブレンターノ(1778-1842)の『ゴッケル・メールヒェン』の改稿作業を分析し、改版にはブレンターノの詩論が、文学の危機の時代における詩論として展開されていることを明らかにするものである。19世紀初頭のドイツは、従来の価値観や考え方がフランス革命や科学技術の発展などによって大きく揺さぶられた危機の時代を迎えており、当時の作家の多くはこの危機を「楽園の喪失」として捉えていた。ブレンターノもそうした作家の一人であり、楽園の喪失を「子ども」の形姿において描き出している。彼の子ども像はしかし、従来のロマン主義研究に言われるような、楽園的な無垢な存在を呈示するものではない。ブレンターノにおいては、子どもは言語を学びつつある存在として規定しうるものである。この子どもは、いまだ完成された言語を持たない存在であると同時に、楽園喪失後の新たな言語の担い手である。縮小・反復・否定といった原理に基づく「子どもの言語」という理念は、楽園喪失の時代における言語表現の可能性を示すものとして、ブレンターノの詩論を語るものになっている。}, pages = {109--119}, title = {Die Idee der Sprache des Kindes und die Poetologie bei Clemens Brentano}, volume = {7}, year = {2013} }