@misc{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00005940, author = {水津, 俊介}, month = {Mar}, note = {夜間の安全運転を目的とした,遠赤外線カメラや赤外線センサを利用した運転支援システムは,すでに多くの自動車会社から商品化されている.これらの運転支援システムは通常の運転環境を想定して開発されており,災害現場での使用は想定されていない.災害が発生したときに被災者の救助を行うために,災害救助用車両が活躍している.夜間でも出動が要請される場合もあるが,車両のヘッドライトは\n照射範囲が限られるため,瓦礫や倒木などの障害物が散乱している現場での走行には不十分である.そこで,遠赤外線映像による夜間運転支援が考えられる.一方,車両の運転では数十メートル先の環境を見ているため,距離感は両眼立体視からでは得られず,テクスチャ情報が重要である.遠赤外線映像は可視光カメラ映像と比べてテクスチャ情報が不足しているため一台のカメラ映像からでは正しい距離感が得られない.そこで,二台の遠赤外線カメラからの映像を運転席前方に置かれた3Dモニタで見て走行環境を立体的に把握することにする.しかし,3Dモニタを見ながらの運転では,通常の運転と比べて障害物までの距離感が一致しない可能性がある.この距離感の差異は,ステレオカメラと3Dモニタの配置によって制御することができる., 本研究では,障害物に対する3Dモニタからの距離感が走行環境を直接見た場合と一致するように,ステレオカメラと3Dモニタの配置法を検討する.このような運転システムの開発は,安全性を充分に配慮しなければならない.したがって,車両に3Dモニタを搭載して実際に走行するのではなく,まずはドライビングシミュレータによる検討,ついで実車による走行試験,最後に実用化と段階を踏んで開発してゆく必要がある.今回はドライビングシミュレータによる検討を行った.車両の速度ごとに,ステレオカメラの基線長,基準面距離,及び運転者と3Dモニタ間の距離について適切な配置を実験により求めることにした.この実験は負担が大きいので,まず被験者の中から代表者で実験を行い得られた結果を仮説とし,ついで残りの被験者による実験でこの仮説を裏付けることにした.被験者に合わせたドライビングシミュレータを使って3Dモニタを見て運転したときのブレーキ位置を車両速度,基線長,基準面距離,運転者と3Dモニタ間の距離を変えて測定する.ドライビングシミュレータでのブレーキ位置が実環境でのブレーキ位置とほぼ一致する配置パターンを探索する.この結果,3Dモニタ位置と基準面距離は固定し,基線長を車両速度に合わせて伸縮させる必要があるという仮説を生成することができた.この仮説を残りの被験者で検証した.車両速度ごとに基線長のみを変えてドライビングシミュレータを使ってブレーキ位置を測定し実ブレーキ位置と比較した.この結果,車両速度に比例して基線長を伸縮させることにより,実環境での距離感と同じ距離感を3Dモニタから得られ,同じタイミングでブレーキを踏むことができた.これにより,遠方両眼立体視をする場合,実環境に近い距離感を遠赤外線ステレオ映像で再現するために必要なステレオカメラと3Dモニタの配置法が明らかになった., 学位の種類: 博士(工学). 報告番号: 乙第2209号. 学位記番号: 新大博(工)乙第49号. 学位授与年月日: 平成29年3月23日, 新大博(工)乙第49号}, title = {夜間車両運転のための遠赤外線ハイパーステレオカメラの距離感に基づく構成法}, year = {2017} }