@misc{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00005697, author = {山田, 剛史}, month = {Mar}, note = {【序文】小児頻回再発型ネフローゼ症候群ではシクロスポリン(CsA)治療が再発予防に有効であるが、その長期投与は慢性腎障害を惹起する。腎障害発症の明確な機序は不明であり、今回CsA による尿細管間質障害発症の機序を考察した。特にM2 型マクロファージに着目し、間質障害にマクロファージがどのように寄与するか検討した。【方法】CsA を2 年以上投与された頻回再発型ネフローゼ症候群11症例を対象とし、CsAを投与されていない頻回再発型ネフローゼ症候群6症例をコントロールとした。腎生検組織を用いて、免疫抗体法にて、CD68(汎マクロファージマーカー)、CD86(M1型マクロファージマーカー)、CD163(M2型マクロファージマーカー)を染色し、各々のマクロファージ数をカウントした。同様にα-smooth muscle action(α-SMA)、I 型コラーゲン、connective tissue growth factor(CTGF)を染色した。α-SMA 陽性領域、I 型コラーゲン陽性領域の面積を計測し、線維化の程度の指標とした。また、各症例のステロイド(プレドニゾロン ; PSL)投与量を算出し、マクロファージ数、間質線維化の程度との相関を検討した。【結果】CsA 投与群と非投与群で、糸球体病変に差異はみられなかったが、間質では、CsA投与群でCD68 陽性 CD163 陽性のM2 型マクロファージの浸潤が顕著であった。CD163陽性細胞は、間質のα-SMA、I 型コラーゲンの発現領域に一致して局在した。間質の線維化の程度は、PSL 投与量(r =0.74, P <0.01)、CsA 投与期間(r =0.80, P <0.01)、ネフローゼ症候群再発回数(r =0.68, P <0.05)と相関しており、また、CD163 陽性細胞数は、α-SMA 陽性領域の面積(r =0.82, P <0.01)、PSL 投与量(r =0.73, P <0.05)、CsA 投与期間(r =0.82, P <0.01)と相関がみられた。【結論】CsA を長期間投与されたステロイド依存性ネフローゼ症候群患者にみられる腎尿細管間質線維化にM2 型Mφが関与し、ステロイドによる治療はMφのM2 型活性化を介して線維化を助長していることが示唆された。, 学位の種類: 博士(医学). 報告番号: 甲第4112号. 学位記番号: 新大院博(医)甲第679号. 学位授与年月日: 平成28年3月23日, 新大院博(医)甲第679号}, title = {シクロスポリン腎障害発症における、M2型マクロファージの関与とステロイドの影響.}, year = {2016} }