@misc{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00005506, author = {須田, 和敬}, month = {Mar}, note = {【諸言】発症から長期経過の潰瘍性大腸炎(Ulcerative Colitis : UC)における慢性持続性炎症粘膜では,大腸癌の発生リスクが高いことが知られている. UC合併大腸癌(Ulcerative Colitis-Associated Colorectal Carcinoma : UC-CRC)では,高頻度に胃型への粘液形質変化を認めるが,慢性持続性炎症粘膜からの発癌過程における背景粘膜の粘液形質変化に関しては十分に解明されていない.本研究の目的は, UC合併大腸癌背景粘膜における胃型への粘液形質変化を解析し,胃型への粘液形質変化は発癌高危険群を選別するための指標となるかを明らかにすることである.【方法】外科切除が施行された全大腸炎型UC-CRC9例を対象とした.外科切除が施行された非担癌全大腸炎型UCのうち, UC-CRC群に年齢, UC羅患期間を極力合致させた9例を抽出しUC対照群とした. UC対照群とUC-CRC群における非腫瘍性直腸粘膜における胃腺窩腺型粘液形質であるMUC5ACに対する免疫組織化学を施行し, MUC5AC発現様式および発現頻度を検討した.MUC5AC発現様式はsporadic type (散在性発現)とdiffuse type (びまん性発現)とに分類した.【結果】 UC-CRC群において検索した4882陰窩中1161陰窩(23.8%)がsporadic typeのMUC5AC発現を示し,UC対照群における3769陰窩中408陰窩(10.8%)と比較してUC-CRC群で有意にsporadic typeのMUC5AC発現頻度が高かった(p<0.001). UC-CRC群において検索した4882陰窩中206陰窩(4.2%)がdiffuse typeのMUC5AC発現を示し, UC対照群における3769陰窩中7陰窩(0.2%)と比較してUC-CRC群で有意にdiffuse typeのMUC5AC発現頻度が高かった(P <0.001).UC-CRC群では9例(100%), UC対照群では8例(89%)がsporadic typeのMUC5AC発現を認めた(p>0.999). UC-CRC群では7例(78%), UC対照群では2例(22%)がdiffuse typeのMUC5AC発現を認め, UC-CRC群では非腫瘍性直腸粘膜においてdiffuse typeのMUC5AC発現を認める頻度が高かった(P = 0.057).ペアマッチさせた症例間で検索した陰窩単位でのdiffuse typeのMUC5AC発現頻度を比較した結果, 9ペア中5ペアにおいてUC-CRC群の方がdiffuse typeのMUC5AC発現頻度が有意に高かった.【結語】免疫組織化学で同定されるdiffuse typeのMUC5AC発現陰窩は, UCの発癌高危険群を選別するための指標となる可能性がある., 学位の種類: 博士(医学). 報告番号: 乙第2180号. 学位記番号: 新大博(医)乙第1773号. 学位授与年月日: 平成26年3月24日, 新大博(医)乙第1773号}, title = {潰瘍性大腸炎の発癌背景粘膜における粘液形質変化}, year = {2014} }