@misc{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00005383, author = {村山, 直子}, month = {Sep}, note = {食物摂取時の一口量および一口当たりの咀嚼回数は,個人差が大きいものの,同一個人が,同一食品を摂取した場合,ほぽ一定の値を示すことが知られている。一方で,小児などのように食物認知や取り込みの機能が未成熟の場合,一口量や一口当たりの咀嚼回数は,成人に比較してぱらつきが大きく安定していないこと報告されている。一ロ量や咀嚼回数が安定していない場合に,摂取する食品の量のばらつきが嚥下直前の食塊性状にどのような影響を及ぽしているのか興味深い。そこで,一口量にぱらつきがある場合を想定し,異なる量の食品を咀嚼した場合の,嚥下直前の食塊に及ぽす影響を検討した。健常な成人女性13名(平均年齢23歳)を被験者とした。各被験者に,魚肉ソーセージ1本を手で持って前歯でかじりとって口に取り込むよう指示し,自由に咀嚼・嚥下を行わせ,一口量(g)と咀嚼回数を計測した。さらに,各被験者の一口量の1/2量, 2倍量の咀嚼回数を計測した。各被験者の1/2量,一口量,2倍量の魚肉ソーセージを,それぞれの咀嚼回数で咀嚼後,嚥下直前の食塊をカップに吐き出させた。回収した食塊を篩分けし,各篩上に残った食塊を定温乾燥機で70℃,3時間乾燥させた後,乾燥食塊重量を計測した。全乾燥重量に対する各篩上の残留量の割合を粒子分布とした。平均一口量は,8.31士2.94g,平均一口量咀嚼回数は,39.75士13.89回であった。各被験者における平均一口量および一口当たりの咀嚼回数の変動係数はどちらも小さく,各個人の一口量および一口量咀嚼回数は一定していた。各被験者一口量と一口量咀嚼回数には明らかな相関は認められなかった。被験食品の量が多くなると一口当たりの咀嚼回数は多くなり,1/2量と一口量間で有意差(p<0.05)が,1/2量と2倍量間で有意差(p<0.01)が認められた。被験食品の量が多くなると1g当たりの咀嚼回数は減少し,1/2量と2倍量問で有意差(p<0.01)が,一口量と2倍量間で有意差(p<0.05)が認められた。嚥下直前の食塊粒子分布は,1/2量,一口量では,ほぽ同じ傾向を示し,3.35mmの粒子の占める割合が最も多かったのに対して,2倍量では5.60mmの粒子の占める割合が最も多かった。1/2量と2倍量ならびに一口量と2倍量の1g当たりの咀嚼回数には有意差が認められたことにより,1/2量と一口量では食塊の粉砕率に差が生じ, 2倍量では大きな粒子の分布割合が高くなったものと芳えられた。本研究の結果から,一口量が変化しても,嚥下直前の小さな粒子の分布には差がなかったことから、比較的小さな粒子が嚥下誘発に関与している可能性が示唆された。, 学位の種類: 博士(歯学). 報告番号: 甲第3821号. 学位記番号: 新大院博(歯)甲第287号. 学位授与年月日: 平成25年9月20日, 新大院博(歯)甲第287号}, title = {一口量の変化と嚥下直前の食塊粒子に関する研究}, year = {2013} }