@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00033825, author = {青木, 亜美}, issue = {3}, journal = {新潟医学会雑誌, NIIGATA MEDICAL JOURNAL}, month = {Mar}, note = {感染は宿主側と病原微生物側の相互作用により発症する.非結核性抗酸菌症(Nontuberculous Mycobacteria: NTM)は肺内に限局する慢性呼吸器感染症の起因菌として知られているが,まれに肺外や全身性(=播種型)の感染形式を呈することがある.播種型NTM症は宿主側要因が感染の成立に大きく関与するといわれており,背景要因としては後天性免疫不全症候群や免疫抑制剤治療,メンデル遺伝型マイコバクテリア感染症(Mendelian susceptibility to mycobacterial disease: MSMD)の他に,抗インターフェロンγ中和自己抗体が報告されている.本抗体陽性症例は,まれな疾患群であり,臨床背景や抗体プロファイルは明らかではなかった.新潟大学呼吸器感染症内科では,抗インターフェロンγ自己抗体の測定法を確立し,日本国内から症例を集積し,スクリーニング検査を実施した. 31 例の抗インターフェロンγ中和自己抗体保持症例を見いだし,臨床病型を解析した.抗体保持症例は全例が播種型NTM症を発症した成人例であり, 8割は既知の免疫不全を有さなかった.また,早期診断が困難で治療開始までに時間を要する症例が多い傾向が認められた.治療に関しては,感染症に対する抗菌薬治療への反応が良好である一方,自己抗体減少を目的としたB細胞除去療法である抗CD20モノクローナル抗体治療も有用であると報告されており,一般的な感染症治療とは一線を画することが分かっている.感染症でありながら,自己免疫性疾患の側面を有する抗インターフェロンγ中和自己抗体陽性のNTM感染症はユニークな病態であり,自己免疫性NTM症という新たな疾患概念として提案したい.}, pages = {114--117}, title = {4 抗インターフェロンγ抗体を有する自己免疫性非結核性抗酸菌症について (シンポジウム 感染症研究の新たな展開, 第734回新潟医学会)}, volume = {133}, year = {2019} }