@techreport{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00033178, author = {粟生田, 忠雄}, month = {May}, note = {低湿な排水不良水田には, 水稲の健全な生育や農作業性の維持・向上のため暗渠排水が欠かせない。本研究は, 阿賀野市山寺地区の営農水田において新たに提案する陶管暗渠による土壌水管理機能の評価を行った。具体的には, 1)陶管暗渠の水口から水尻まで連結され, 補助暗渠がその埋め戻し部と連続した連結暗渠区, 2)暗渠の最上端が地中にある従来型の暗渠を施工した従来暗渠区, および3) 暗渠のない対照区において, 土壌水分, 地下水位, 地耐力, 水稲収量等を測定した。なお, 連結暗渠区と従来暗渠区においては, 水閘の代わりにW排水桝が施工されている。また,暗渠末端のW排水枡の立ち上がり管は地下水位を制御でき, 地下灌漑を可能とする。測定結果から明らかになったことを以下に列記する。①連結暗渠区では, 上流水田の畦畔浸透による余剰水を制御できた。②連結暗渠区では, 地下灌漑が可能であった。給水開始から約24時間で地表面湛水が確認された。また, 排水も約24時間で完了した。③3枚の供試圃場において, 土壌水分は作土層でのみ変動した。耕盤と心土では土壌水分はほとんど変動しなかった。④水稲耕作期間中の地下水位の変動幅は, 連結暗渠区が対照区よりも小さかった。また, 連結暗渠区の地下水位は, 潮汐現象に似た変動した。⑤連結暗渠区では, 水口が大気と連続できるため, 急速な排水が可能であり, フラッシング効果が示唆された。⑥表計算ソフトを用いて数値解析モデルを開発した。このモデルから, 暗渠排水の影響範囲を推定できた。⑦陶管暗渠により土壌水制御ができるようになったため, 暗渠施工前と水田雑草に変化が生じた。水稲収量は平年並であった。⑧陶管暗渠により土壌水制御ができるようになったため, 地耐力が確保でき, 農業機械の走行性が確保できた。また, 地下灌漑・排水の際の迅速な土壌水制御は陶管暗渠と補助暗渠のネットワークによるものと考える。このように陶管暗渠を用いた土壌水管理システムは, 粘質土水田であっても余剰水を迅速に制御できることが検証された。}, title = {陶管暗渠を利用した低湿水田における効果的な土壌水管理システムの開発 : 2012年度共同研究報告書}, year = {2013} }