@misc{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00032159, author = {大村, 知巳}, month = {Mar}, note = {本研究の目的は,頭部四次元computed tomography (four dimensional CT: 4DCT)において画質を改善する手法の有用性を確認することである.また,新たな虚血評価手法の開発と有用性を検証することである.造影剤を用いて血行動態を観察する4D-CT血管造影 (4D-CT Angiography: 4D-CTA) では,脳動脈の血行動態と側副血行動態の観察が容易になり,虚血性脳血管障害の診断に有用な情報を提供する.しかし,4D-CTは連続で撮影をするため,放射線量を抑えた撮影条件が一般的である.臨床におけるプロトコールの設定については,より低い放射線量の設定が推奨される.したがって,画像ノイズが他のCT検査と比較して多いことも特徴である.画像ノイズは,微細な血管の観察において妨げになるため,より少ないことが望ましい.つまり,画像ノイズの低減は4D-CTにおける皮質枝の評価にとって重要な問題である.この問題の解決のため,4D-CTの特性を活かし,画像を時間軸で加算平均して画像ノイズを低減させるtemporal average (TA) 法を考案した.TA法の有用性について,同じく画像ノイズを低減させる別手法を対象に,頭蓋内微細血管の描出について14症例の脳血管4D-CTを用いて比較した.その結果,TA法はノイズと空間分解能について良好なバランスをもたらし,皮質枝の視認性を顕著に改善した. 次に,4D-CT の画像を用いて新たな虚血評価手法の開発と有用性を検証した.CT検査における脳血流評価は,ヨード造影剤の脳内循環をあらわすCT Perfusion (CTP) が広く臨床応用されている.その解析計算は,造影剤が脳組織に到達してから通過するまでの時間で理論上,解析される.解析は正常血管を基準として全脳組織の造影剤の流れが評価される.したがって,頚部など近位血管に狭窄などが存在する場合,頭蓋内にもともと存在する正常血管との造影剤の流れの差を,更に助長する可能性がある.したがって,解析法にはさまざまな諸問題に対応した手法が提唱される.しかし,解析法の多さは,灌流画像として異なる結果を示すことも考えられる.申請者は解析法に依存しない新たな灌流評価用画像(phase ratio image map: PI map) を考案した.PI map の有用性について,慢性期の虚血性脳血管障害20症例の患側健側比においてPI mapとpositron emission tomography-cerebral blood flow (PET-CBF)を比較した.その結果,PI mapはCTPの灌流マップよりもPET-CBFと強い相関を示した.したがって,PI mapは灌流評価用画像として有用であることが示唆された. 急性期脳虚血においてMultiphase CTA (MP-CTA)は,頭蓋内血管を迅速に画像化する手法として確立される.また,側副血行を評価する迅速かつ使いやすい画像診断ツールである.頭蓋内血管を塞栓子が閉塞する心原性脳塞栓症の血栓回収療法では,早期の最開通であるほど予後良好な確率が高いとされる.したがって,頭蓋内血管の画像化は迅速かつ正確であることが望ましい.MP-CTAでは,血管描出領域の欠損が広汎ではない場合を再開通で予後が良好となり得る患者として取扱っていた.MP-CTAでは早期相と遅延相によって,頭蓋内血管の最末梢である脳軟膜動脈の描出と造影強度の左右差が,経時的にも評価可能である.こうした遅延相の付加は,詳細な病態評価において有用であることが明らかにされている.急性期脳虚血において脳梗塞領域の画像的な評価は,核磁気共鳴画像の拡散強調像や単純CT,またCTPのcerebral blood volume (CBV)が一般的である.一方,CTA では頭蓋内血管の欠損領域から,脳梗塞領域を予測せざるを得ない.MPCTAで客観的に脳梗塞領域の評価が可能ならば,より正確な病態評価の手法として患者予後の向上に寄与するであろう.この問題点の解決策として,PI mapを応用した脳梗塞領域の特定を簡便に行うことが可能な新しい後処理アルゴリズム (phase ratio map: PR map) を開発した.開発手法の提案と有用性を評価することを目的に,脳梗塞領域を特定するカットオフ値について検証した.その結果,PR map の値においてカットオフ値が0.1 以下であれば,CTP-CBV と関連した脳梗塞の領域が面積として特定可能であった.この結果より,MP-CTA で作成されたカットオフ値が0.1 以下でのPR map の脳梗塞領域は,4DCTで作成されたCTP-CBVと同様の脳梗塞領域評価が可能であることが示唆された. PR map においてCTP-CBVと同様の脳梗塞領域が特定可能であった.ただし,従来のMP-CTAにおける評価との関連については明らかにされていない.MP-CTA による病態評価との比較によって関連性が明らかになれば,PR map は簡便かつ客観的にMP-CTA画像で虚血の病態評価が可能なツールとして,有用性が確立できると考える.したがって,MPCTAの従来評価手法である視覚評価結果とPR mapの脳梗塞領域を比較し,PR mapの病態評価における有用性を確認することを目的として検証を行った.その結果,視覚評価結果であるMP-CTAスコアが低下して病態が悪いほど,PR mapの脳梗塞領域は広がりをみせた.また,脳梗塞領域の広がりは各MP-CTAスコアの症例群における平均値で有意差を示した.以上の結果より,PR mapは簡便かつ客観的にMP-CTA 画像である早期相画像および後期相画像で虚血の病態評価が可能であることが示唆された., 学位の種類: 博士(保健学). 報告番号: 甲第4624号. 学位記番号: 新大院博(保)甲第31号. 学位授与年月日: 平成31年3月25日, 新大院博(保)甲第31号}, title = {4D-CTの画質改善と新たな虚血評価手法の開発に関する研究}, year = {2019} }