@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00003187, author = {Kagami, Hiroo and Shuto, Kenji and Gorai, Masao}, issue = {10}, journal = {地質学雑誌}, month = {Oct}, note = {筆者らは、酸性岩の岩型(IUGS:1973による)、全岩アイソクロン法によって得られたSr同位体比初生値(SrI値)、(SrI値についての標準偏差値(σ値) との関係について考察した。その結果は次のとおりである。(1) カコウ閃緑岩・トーナライト・石英閃緑岩・閃緑岩・石英安山岩・安山岩などの、より塩基性タイプの岩石は低いσ値をもつ、(2) カコウ岩・流紋岩などの、より酸性タイプの岩石は種々のσ値をもつ。(3) 白雲母を含むカコウ岩は一般に高いσ値をもっている。σ値の低い値をもつ酸性岩ほど、混成作用・変質作用などの地質的影響が小さいものと考えられる。σ値が0.0020以下の低い値をもつ上記の(1), (2) の酸性岩について、年代とSrI値の関係をみると次のことがいえる(第3・4図)。(1) より塩基性タイプの岩石のSrI値は比較的狭い範囲内にあり、それは大陸性ソレアイトの起源物質の示すSr進化帯の範囲とほぼ一致する。(2) より酸性タイプの岩石のSrI値は、より塩基性タイプの岩石がしめる帯を含む、より幅の広い帯におさまる。このような酸性岩の岩型によるSrI値の差異は、地球の創世記に形成されたと考えられる酸性岩の起源物質(大陸性ソレアイト~玄武岩質安山岩に化学的性質の類似の物質)の部分溶融の程度の違いによって説明できるであろう。すなわち、第3・4図で、より塩基性タイプの岩石の帯の上方をしめる酸性タイプの岩石は、上記起源物質の部分溶融の初期の段階に形成されたマグマから、より塩基性タイプの岩石は、溶融がより進んだ段階に生成されたマグマからそれぞれ形成されたものと考えられる。また塩基性タイプの岩石と同様なSrI値をもつ酸性タイプの岩石は、塩基性タイプの岩石を形成したマグマの分化作用で生成されたものと考えられる。}, pages = {655--660}, title = {A Consideration on the relation between the rock tyoes of acid igneous rocks and their initial Sr isotopic ratios}, volume = {82}, year = {1976} }