@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00027086, author = {Lojpur, Andjelko S. and Koyama, Yoji}, journal = {新潟大学経済学年報, 新潟大学経済学年報}, month = {Jan}, note = {中東欧諸国ならびにロシアでは民営化が実施された。民営化過程の組織者としての政府はその戦略と主要な目標を明確に定義しなければならない。民営化の主要な目標は,市場で活動するすべての企業の効率性を向上させることではない。それは不可能だ。主要な目標は,その国の経済の効率性と有効性を高めるような最も重要な企業の効率を高めることであり,シュンペーターの言う「創造的破壊」と関連している。経済成長の主要な担い手は,民営化されたかつての公企業ではなく,新たに創設される民間企業であろう。私的セクターの出現と躍進により,移行過程の最後には,経済構造は変革されている。民営化の理想的な方法は存在しない。どの企業も特殊であり,どの図にも独特な経済構造や文化,伝統,等があるので,実際には多くの特殊な制約を尊重しながら,民営化は実施される。さまざまな方法のうち,一つ,もしくはいくつかの組み合わせが採用される。民営化の過程は公正でなければならない。だが,公正さはしばしば誤解される。公正さの原則により, ディレクターであれ,普通の労働者であれ,誰もが安く株主になれるとしたら,馬鹿げたことだ。コルナイも述べているように, 「大事なことは,財産を分配することにあるのではなく,それをよりよい所有者の手に渡すことである。そのための前提条件は,本物の民間の企業家的イニシャテイヴを拡大し,強めることである」。民営化の速度の選択(「ショック療法」対「漸進的民営化」)では,理想的なヴァリアントは存在しない。大衆的なバウチャー民営化は,富の分配過程における公正の原則に基づいているが,これまでの経験では,十分成功したとは言えない。この方法は,新たな資本,経営管理,必要な技術および資金の流入を保証できないからだ。移行諸国の10年間の経験は,民営化と汚職とは密接に関連しているを示している。「制度的真空」にこっそり忍び込むのに成功したのは,かつての「ノメンクラトゥ-ラ」の残りであった。「自発的民営化」により,彼らは,少数者の手中への国家の財産の流出に関与した。だが,もっぱら民営化のせいで汚職が増大したと言うとしたら,間違いであろう。公共機関が信頼できず,司法制度がきちんと機能せず,市民社会が構築されない多くの移行諸国では,民営化は依然として汚職の源泉である。他方,ポーランド,スロヴェニア,ハンガリー,チェコ,およびリトアニアでは腐敗度は低い。民営化の過程の透明性を確保することは,大衆の支持を得るために必要である。総合的教訓として次のようなことが言える。政府は断固として民営化を実施しなければならない。同時に,どの国にも特殊な問題があり,固有の発展パターンを見出す必要がある。だが,このことは,民営化の引き延ばしの口実にされるべきではない。}, pages = {1--12}, title = {Lessons from Privatization}, volume = {26}, year = {2002} }