@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:02000677, author = {大久保, 由華 and Okubo, Yuka}, issue = {8}, journal = {新潟医学会雑誌}, month = {Aug}, note = {【目的】ブタのex-vivo大動脈解離モデルを用いて,急性大動脈解離の次世代治療として新規開発中の自作ベアメタルステント(original bare metal stent: oBMS)による解剖学的,流体力学的変化を検討した.【方法】ブタの大動脈を用いてヒトの大動脈解離に相当するモデルを作成した.コンピューター流体シミュレーション(CFD)の結果をもとにして,エントリー長(E),リエントリー長(R),大動脈狭窄率の条件を変えて拍動流下にoBMSを挿入した.oBMS留置前後で真腔圧および偽腔圧の変化,超音波計測による真腔径(TLd)・偽腔径(FLd),両腔内の流速変化を比較した.【結果】CFDでは高流量であり狭窄率が大きく,E≧Rのとき偽腔圧が高値であった.解離長は偽腔圧に影響しなかった.それを元に作成したex-vivoモデルにおいて,oBMS留置前後の偽腔圧に有意な変化は見られなかった.一方でTLdはoBMS留置後に有意に増加し(11.9±2.7mm対16.7±2.0mm,p<0.05),FLdは有意に減少した(8.3±2.6対3.8±1.7mm,p<0.05).また偽腔の流速は有意に低下した(183.8±55.5対150.9±56.9cm/s,p<0.05).【結論】oBMS留置は大動脈解離病変の形態だけでなく,流体力学的バランスを変化させる.これらの変化は生体内において大動脈解離の治癒に必要な偽腔内血流鬱滞と続発する血栓化を誘導する条件となる可能性があり,今後さらなる検証を要する.ex-vivoモデルは再現性がありステントの治療効果判定に有用である可能性がある.さらにin-vivoモデルでの研究により大動脈解離の治療に必要な血行力学的因子,条件をシミュレーションすることで臨床応用への発展が期待できる.}, pages = {149--160}, title = {ブタのex-vivo大動脈解離モデルにおける血管内ベアメタルステント留置による解剖学的,流体力学的変化の検討}, volume = {135}, year = {2021} }