@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:02000135, author = {若杉, 尚宏 and Wakasugi, Takahiro}, issue = {4}, journal = {新潟医学会雑誌}, month = {Apr}, note = {多発性硬化症(multiple sclerosis, MS)と視神経脊髄炎(neuromyelitis optica spectrum disorder, NMOSD)は代表的な中枢神経系の自己免疫性疾患である.近年,NMOSDの診断バイオマーカーとしてアクアポリン4(aquaporin-4, AQP4)抗体が同定され,MSからNMOSDが分離独立した.現在,MSは髄鞘(標的抗原未同定)を標的とするオリゴデンドロサイトパチー,NMOSDはアストロサイトに発現する水チャネルAQP4を標的とするアストロサイトパチーと考えられている.本研究では,MSとNMOSDの認知機能障害と脳萎縮の縦断的解析を行った.対象は,MS24例,NMOSD16例,少なくとも3年以上の間隔をあけ評価可能な症例とした.認知機能評価は,Raoらの神経心理学的簡易反復検査法(brief repeatable battery of neuropsychological test, BRBN)を実施した.神経放射線学的評価は,voxel based morphology(VBM)による脳体積の計測を実施した.NMOSDと比較してMSでは,第一に認知機能障害は縦断的に悪化すること,第二に縦断的に大脳全体,特に帯状回と後頭葉(中・下後頭回,舌状回,紡錘状回)が萎縮すること,第三に認知機能障害と大脳(帯状回と後頭葉)の体積萎縮に相関関係があること,第四にMRI・DIR法で見いだされる皮質脱髄病変を認めることを見出した.さらに,この期間では,皮質脱髄病変の新たな加算を認めなかった.異なるグリア細胞を標的とする自己免疫性グリア病であるMSとNMOSDは,脳萎縮と認知機能障害の進行様式が異なることが示唆された.}, pages = {129--141}, title = {多発性硬化症と視神経脊髄炎における認知機能障害と脳萎縮の解析}, volume = {134}, year = {2020} }