@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:02000107, author = {佐野, 暢哉 and Sano, Nobuya}, issue = {2}, journal = {新潟医学会雑誌}, month = {Feb}, note = {目の前の物体に手を伸ばすといった単純と思われる動作であっても,指から肩,体幹などの複数の筋群が適切なタイミングで収縮・弛緩することではじめて滑らかな身体運動が実現できる.このような滑らかな上肢運動の実現には,小脳と大脳皮質一次運動野との間の神経ネットワークが関わることが示されてきた.神経トレーサーを用いた実験では,小脳と一次運動野は閉ループを形成しており,小脳皮質は小脳歯状核,視床の腹外側部を介して,一次運動野に投射があり,一次運動野からの出力は橋核を介して小脳皮質へ投射することが示されてきた.小脳歯状核から一次運動野への神経ネットワークの機能特性は著者の研究により調べられ,小脳歯状核は広い範囲の一次運動野の浅層から深層に分布するニューロンに投射し,約半数の一次運動野のニューロンに対して,興奮性あるいは抑制性に投射をしていることが示された.この小脳歯状核から視床を介した一次運動野への興奮性と抑制性の投射は,一次運動野の活動を微調整して,滑らかな身体運動の実現に関与する可能性が示された.一方で,一次運動野から小脳への投射の運動制御に対する役割については未解明な点が多く,今後の重要な研究課題として残されている.本総説では,小脳と一次運動野間の神経ネットワークの身体運動への役割を神経経路と神経結合様式の観点から整理し,今後解決すべき問題について議論する.}, pages = {41--51}, title = {上肢運動制御に対する大脳ー小脳間神経結合の役割}, volume = {134}, year = {2020} }