@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00013485, author = {坂井, 貴胤}, issue = {11}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Nov}, note = {インフルエンザウイルス感染症については,血清疫学,月別・年齢別出現頻度などの研究は多数行われている.一方,流行の地域的展開については本研究で用いた地理情報システム(geographic information system, GIS)により,流行動態を目に見える形で報告しているフランスの例があるが,日本国内では県別・保健所別の報告という断片的な分布の提示にとどまっている.そこで本研究では新潟県内におけるインフルエンザ流行動態を,A型,B型の各型別も含めて,GISを用いた空間的疫学解析を行った.2001-02年インフルエンザシーズンに地理情報システム(geographic information system, GIS)によるインフルエンザの空間的解析を,新潟市内の隣接する3小児科医院という限定した地域と,新潟県全域とに分けて行った.流行は一峰性でA型とB型はほぼ一致し,A型は乳幼児を,B型では小学生を中心とした流行であった.小児科医院におけるA型,B型の型別の患者分布を,時系列に沿って連続したInverse distance weighted (IDW)地図により解析した.A型は多焦点で拡散し,B型では流行の中心が徐々に地理的に移動していく異なった流行伝播様式が明らかとなった.患者相互間距離の時系列的な比較による数学的検討でも,空間的伝播様式の違いが支持された.新潟県内の学級・学校閉鎖実施状況の点の濃淡表示による空間的解析においては,県全体では流行は上越地方から始まり,中・下越地方へ,都市間では大きな市を中心としてその周辺部へと拡散していったことが示唆された.以上,GISによるインフルエンザ感染症の空間的解析は,地域に密着した形での疫学情報を視覚化することが可能であり,今後の予防対策への貢献が十分に期待されるとともに,多くの感染症や他の公衆衛生的活動にも有効と思われた.}, pages = {626--635}, title = {GIS(地理情報システム)を用いたインフルエンザウイルス感染症の空間的疫学解析}, volume = {117}, year = {2003} }