@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00013098, author = {佐藤, 克郎}, issue = {6}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Jun}, note = {耳鼻咽喉科領域の細菌感染症では急性中耳炎の頻度が高く,特に小児において臨床的に重要である.当科では1980年代初頭より急性中耳炎の局所病態に注目して基礎研究を行ってきた.その結果,細菌感染症の動物実験モデルとしてモルモットとチンチラの中耳炎モデルを作成し,急性中耳炎の3大起因菌である肺炎球菌,インフルエンザ菌,モラクセラ・カタラーリスの感染による中耳腔での病態生理を観察し報告した.20余年に及ぶ当科中耳感染症研究班の歴史の前半期には,インフルエンザ菌のエンドトキシンや外膜,走化因子の中耳における病原性を証明するとともに,局所に浸潤した炎症細胞,アラキドン産代謝産物,非特異的防御因子,活性酸素が中耳腔内で総合的に作用して炎症を形成する病態を観察した.さらに,ペニシリン治療後に炎症反応が一時増強する現象が中耳腔内で起こることを証明した.著者が研究の中心となった後半期においては,まずモラクセラ・カタラーリスが中耳炎を惹起するモデルを作成し,また,前述のペニシリンによる炎症反応増強の現象を応用して肺炎球菌の病原性に最も関与する菌体成分はpneumolysinではなく細胞壁であることを証明した.さらに,急性中耳炎における炎症性サイトカインの動態を観察することにより各種サイトカインの作用時期と産生源を考察するとともに,新しい細菌感染症治療の可能性を示唆した.}, pages = {281--288}, title = {中耳における細菌感染症の局所病態の解析 : 当科での研究成果と展望}, volume = {118}, year = {2004} }