@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00012960, author = {竹久保, 賢}, issue = {9}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Sep}, note = {背景:プラスミドベクターを用いる遺伝子導入方法はウイルスベクターを用いる方法に比べて安全性の面で勝る反面,遺伝子導入効率が乏しい欠点があるとされてきた,しかし最近,naked DNAの溶解液を経静脈的に大量に,かつ,急速に投与するhydrodynamic methodで遺伝子の発現効率が飛躍的に向上することがマウスおよびラットのモデルで示された.一方,可溶性cytotoxic T lymphocyte associated molecule 4(CTLA4)とIgGのFc部分のキメラ蛋白は抗原特異的なT細胞の活性化を副シグナルのブロックを介して抑制することが知られている.方法:viral IL10遺伝子を組み込んだ発現ベクターpCAGGSの溶解液の投与量および投与速度を変えて経静脈投与法による至適導入条件を決定した.次に,CTLA4-Igキメラ遺伝子および血中濃度測定用のグルカゴンtag遺伝子をpCAGGSベクターに組み込み,このpCAGGS-CTLA4-Ig-gluをhydrodynamic methodを用いてレシピエントのLEWラットに遺伝子導入した.その翌日にBNラットをドナーとした異所性心移植を行い,同種心移植の急性拒絶反応が抑制されるかを検討した.結果:pCAGGS-viral IL-10の遺伝子発現は溶液量80ml/kg,投与速度15秒以内の条件で最も導入効率が高かったため,この条件を用いて目的とする遺伝子の導入を行った.無治療ラットおよびコントロールベクターを導入したラットでは移植心は7日以内に拒絶されたが,pCAGGS-CTLA4-Ig-gluを導入したラットでは中間生存期間が100日以上に延長した.pCAGGS-CTLA4-Ig-glu遺伝子導入後の血清中CTLA4-Ig濃度は投与後1日で5μg/mlと最高値に達し,100日以上にわたり1μg/ml以上の濃度が維持された.組織学的検討では遺伝子導入群で移植心の心筋細胞は正常に保たれ,単核球細胞浸潤が抑制された.さらに,混合リンパ球反応試験において遺伝子導入動物から分離した血清を加えることでリンパ球の同種反応性の増殖反応が抑制され,血中でのCTLA4-Igの機能性蛋白の存在が確認された.結語:naked DNAを用いてhydrodynamic methodを用いることによって,経静脈的に効率良くCTLA4-Igを導入することができた.また,pCAGGS-CTLA4-Ig-gluの遺伝子導入により同種移植心の著明な生着延長が認められた.}, pages = {458--466}, title = {CTLA4-Igプラスミドのhydrodynamic methodによる遺伝子導入とラット同種心移植における生着延長効果}, volume = {118}, year = {2004} }