@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00012879, author = {矢野, 敏雄}, issue = {10}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Oct}, note = {難治性造血障害の代表疾患である再生不良性貧血や骨髄異形成症候群においては,自己免疫疾患と同様の免疫異常による骨髄不全,特に細胞障害性T細胞による造血幹細胞や前駆細胞に対する障害が原因である可能性が指摘されている.我々は造血細胞に発現している細胞障害性T細胞の標的抗原を明らかにする目的で,癌抗原研究の分野で有力な方法として発展してきたSEREX法を用いて,再生不良性貧血症例血清中に検出される,骨髄細胞発現蛋白に対する自己抗体の同定を試みた.健常ドナー骨髄単核球より抽出したmRNAを,発現ベクターに組み込みcDNAライブラリーを作成,約10^6個のphage plaqueを,再生不良性貧血患者血清IgG分画でスクリーニングして,抗体で陽性になるcloneを検索した.その結果ZNF292(KIAA0530)遺伝子にコードされているZinc fingerモチーフを有するDNA結合蛋白が同定された.この遺伝子発現の組織分布をNorthern Blot解析で調べたところ,胎盤,睾丸,前立腺,甲状腺で強い発現が認められた.一方造血組織である骨髄と末梢リンパ球細胞の発現は,Northern Blotでは検出されなかったがRT-PCRで確認され,血液細胞の一部での発現が考えられた.さらに保存血清を用いて,同定された抗原蛋白に対する抗体の有無をPhage法により検索したところ,骨髄不全を有するHLA DRB1^*1501陽性例において抗体陽性例が多く認められ,HLAと疾患の関連が示唆された.今後は同定された抗原蛋白と細胞性免疫の関連,そして造血障害の機序を明らかにする必要があると考えられる.}, pages = {515--524}, title = {骨髄不全症例の血清に検出される抗体が認識する造血細胞抗原のSEREX法による同定}, volume = {118}, year = {2004} }