@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00012445, author = {佐藤, 暢夫}, issue = {8}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Aug}, note = {ネフローゼ症候群の実験モデルであるPuromycin aminonucleoside(PAN)腎症を用い,植物性アルカロイド製剤であるセファランチンの蛋白尿抑制効果と,ネフローゼ症候群の代表的な治療薬である副腎皮質糖質ステロイド(プレドニゾロン)との併用効果について検討した.ラットにPAN50mg/kgを静脈注射すると6日目より著しい蛋白尿が認められ,その蛋白尿は観察終了の10日まで持続した.しかし,PAN50mg/kgを投与する2.5時間前にプレドニゾロン(0.2~5mg/kg)を前投与すると,用量依存性に6日目以後の蛋白尿が抑制され,その蛋白尿抑制効果はプレドニゾロン5mg/kg投与群で最も強く,0.2mg/kg投与群では軽度であった.セファランチンと副腎皮質糖質ステロイドとの併用効果の検討では,PAN50mg/kg投与後6日目より見られる著しい蛋白尿はプレドニゾロン0.2mg/kgを単独投与した群と,セファランチン5mg/kgを単独で投与した群では,その抑制は中等度であったが,両薬剤を併用投与した群で強い蛋白尿抑制効果が認められ,その抑制程度はプレドニゾロン5mg/kg前投与に相当した.さらに,プレドニゾロンの持続時間の検討では,PAN50mg/kg投与の24時間前にプレドニゾロン3mg/kgを経口投与した群では蛋白尿は全く抑制されず,PAN投与の8又は12時間前にプレドニゾロン3mg/kgを投与した群で僅かな抑制傾向が認められた.しかし,プレドニゾロン3mg/kgをPAN投与の2.5時間前に投与した群では6日目以後の蛋白尿は強く有意に抑制され,プレドニゾロン3mg/kgを経口投与の効果は少なくとも2.5時間は持続することが分かった.セファランチンを併用することによりプレドニゾロンの作用時間が延長するかどうかの検討では,プレドニゾロン3mg/kgを8時間前に経口投与しても,PAN50mg/kg投与による蛋白尿を抑制できなかったが,プレドニゾロン投与と同時に,セファランチン5mg/kgを腹腔投与した群では蛋白尿は有意に抑制された.このことからセファランチンにはプレドニゾロンの作用効果を延長させる働きがあることが示唆された.本実験よりセファランチンと副腎皮質糖質ステロイドの併用は蛋白尿抑制に必要なステロイドの投与量を減ずるあるいは投与間隔を延ばす効果があることが示唆された.}, pages = {481--488}, title = {Puromycin aminonucleoside腎症ラットに対する副腎皮質糖質ステロイドとセファランチンの蛋白尿抑制効果}, volume = {119}, year = {2005} }