@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00012171, author = {伊藤, 靖}, issue = {5}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {May}, note = {脳虚血の治療の問題点の一つとして通常の静脈投与では治療薬剤が十分に患部に到達しないことが上げられる.この問題を解決するために,豊富なネットワークを持つ脳静脈系に注目し,脳静脈に逆行性に薬剤を投与する逆行性脳静脈還流(retrograde perfusion of cerebral vein, RPCV)の治療実験がラットを用いて種々の薬剤で行われ,その有効性が示されている.今回はよりヒトに生理的に近いアカゲザル局所脳虚血モデルに対して,free radical scavengerの一つであるLY231617を用いて逆行性脳静脈還流(retrograde perfusion of cerebral vein, RPCV)を行い,その治療効果をPET scanによる局所脳血流測定及び2, 3, 4-triphenlytetrazolium chloride (TTC)による脳虚血巣の検索により検討した.治療群(LY group)3頭では,左中大脳動脈閉塞後3時間で初回PETを撮影,その後1時間生理食塩水でsuperficial middle cerebral veinから逆行性還流を行った後,2回目のPETを撮影,その後LY231617で1時間の逆行性還流を行い3回目のPETを撮影した.コントロール1頭では,初回PETは治療群と同様に撮影し,2時間の生理食塩水での逆行性還流の後,2回目のPETを撮影した. PET scanでは治療群において,中大脳動脈領域でLY231617での治療前に比べLY231617での治療1時間後の脳血流は有為に上昇した.治療終了後の摘出脳のTTC stainではLY231617治療群で脳虚血巣の範囲はコントロールに比し有為に減少した.ラットと比ベヒトにより近いアカゲザルで局所脳虚血に対するRPCVの有効性が示され,本治療の臨床応用への可能性を強く示唆するものと思われる.}, pages = {261--269}, title = {サル脳虚血モデルにおけるフリーラジカルスカベンジャーLY231617の逆行性脳静脈還流の効果}, volume = {120}, year = {2006} }