@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00012023, author = {柴崎, 康彦}, issue = {8}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Aug}, note = {【背景】近年さまざまな幹細胞において,増殖・自己複製に特徴的な場があることが明らかにされつつあり,その特徴的な場はニッチと呼ばれている.マウスの造血幹細胞ではニッチとして骨芽細胞や血管内皮細胞が注目を浴びており,いくつかの接着因子やケモカインの関与についての報告がなされている.しかしながらヒトにおいては造血幹細胞ニッチについての詳細な検討はなされていない.そこで今回我々はヒト骨髄細胞由来間葉系幹細胞及び骨芽細胞による骨髄由来ヒトCD34陽性造血前駆細胞の増幅効果について検討した.【方法と結果】正常ヒト骨髄より骨髄単核球を分離し専用のmediumを用いて間葉系幹細胞及び骨芽細胞を培養した.また正常ヒト骨髄由来単核球よりCD34陽性細胞を分離し間葉系幹細胞及び骨芽細胞との共培養を7日間行った.さらに,PETメンブレンインサートを用いて非接触系の培養を行い接着因子の関与についても検討した.間葉系幹細胞との共培養では,Feeder freeのコントロール群に比べ有意にCD34陽性細胞の増殖が認められた.一方,骨芽細胞との共培養においても,コントロール群に比べ有意にCD34陽性細胞の増殖が認められた.間葉系幹細胞と骨芽細胞との共培養においてはCD34陽性細胞の増殖に有意な差は認められなかった.一方でCD34陽性細胞率については,間葉系幹細胞との共培養,骨芽細胞との共培養のいずれにおいてもfeeder freeのコントロールと比べて有意差を認めなかった.非接触系においては接触系の培養に比べ間葉系幹細胞及び骨芽細胞との共培養による増殖効率が低下した.しかしfeeder freeのコントロールに比べ特に骨芽細胞との共培養においてCD34陽性細胞の増殖を認めた.【結語】間葉系幹細胞,骨芽細胞との共培養において,共にCD34陽性造血前駆細胞の増殖を促進することが確認された.このことは間葉系幹細胞,骨芽細胞による造血前駆細胞の増殖において正の制御機構が存在することが示唆された.また非接触系においてもコントロールと比べ増殖が促進されたことからCD34陽性造血前駆細胞の増殖には接着因子からのシグナルと共に間葉系幹細胞や骨芽細胞が産生するケモカインなどの液性因子が関与している可能性が考えられた.}, pages = {464--474}, title = {ヒト骨髄細胞由来間葉系幹細胞及び骨芽細胞によるCD34陽性造血前駆細胞の増幅}, volume = {120}, year = {2006} }