@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00012020, author = {渡邉, 直人}, issue = {8}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Aug}, note = {【目的】3テスラ磁気共鳴画像装置(MRI)を用いた3次元不等方コントラスト画像法(3DAC)は,軸索走行の明瞭に描出することを可能とする.内視鏡的経蝶形骨洞手術の導入により,海綿静脈洞内に浸潤した腫瘍に対しても直視下に摘出可能となっている.手術時の脳神経障害を軽減するために,術前に静脈洞浸潤の有無や,腫瘍と静脈洞内脳神経の位置関係情報を正確に獲得することが望まれている.本研究は,3DAC画像を用い,海綿静脈洞内を走行する脳神経を直接同定し,それらと腺腫との位置関係から海綿静脈洞浸潤の術前予測の可能性を検討することを目的とした.【方法】単独術者により内視鏡的経鼻経蝶骨洞法により摘出術がなされた下垂体腺腫(pituitary macroadenoma)連続33例(海綿静脈洞66側)と健常人25例(同50側)を対象とした.PROPELLER法による3DAC画像,T2 reverse (T2R)画像を冠状断で撮像し,海綿静脈洞内の脳神経(動眼神経,滑車神経,外転神経,眼神経,および上顎神経)の走行を同定した.また,腫瘍と各脳神経との位置関係と内視鏡手術所見における海綿静脈洞浸潤の有無との関連を統計学的に検討した.【結果】動眼,眼,上顎神経は健常対照,下垂体腺腫患者ともに全側で同定できた.下垂体腺腫患者33例(66側)中,10例(12側)に手術所見で海綿静脈洞浸潤が認められた.術前評価で動眼神経と腺腫との接触を確認できた12側(18.2%)では,全例で腫瘍の静脈洞浸潤が術中内視鏡下に確認された(感度100%;特異度100%).一方,静脈洞浸潤を有する12側中,術前評価で腺腫と眼神経・上顎神経の接触を確認出来たのは10側であった(感度83.3%;特異度100%).【結論】海綿静脈洞浸潤の有無に拘わらず,動眼神経ならびに眼神経・上顎神経は,画像描出による同定が全例で可能であった.3DAC画像により同定された海綿静脈洞内の脳神経と下垂体腺腫との位置関係を検討することにより,術前に腺腫の海綿静脈洞浸潤の有無を評価することが可能であった.いずれも,従来の画像診断では得られなかった情報であり,今回の検討で初めて明らかになった.3テスラ装置によるPROPELLER法3DAC画像を用いた下垂体腺腫の海綿静脈洞浸潤の検討は,直ぐに臨床応用が可能な,極めて有用な評価法であると思われた.}, pages = {430--439}, title = {下垂体腺腫の海綿静脈洞浸潤の術前予測に関する研究 : 術前3テスラ磁気共鳴軸索強調画像所見と術中内視鏡所見の検討}, volume = {120}, year = {2006} }