@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00011948, author = {齋藤, 君枝}, issue = {11}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Nov}, note = {【目的】2型糖尿病(糖尿病)対策は世界的に保健政策上の重要な関心事となっている.新潟県西川町では昭和44年から平成9年まで食後尿糖検査をスクリーニングに利用して糖尿病検診を行ってきた.研究目的はその記録をもとに食後尿糖検査の有用性を明らかにすることである.【方法】昭和49年から平成9年の24年間に食後尿糖検査,住民検診,人間ドックのいずれかでスクリーニングされて糖尿病検診を受診した20歳以上の1,433名を対象とし,初回受診時の検診記録を分析に用いた.スクリーニング理由別にOGTT結果による糖尿病判定者の陽性反応的中率と属性を比較した.また,食後尿糖による糖尿病判定者が他の検査でスクリーニングを受けた場合にどの程度見落とされるかシミュレーションを行い,食後尿糖の代替評価としてスクリーニング基準別に糖尿病判定者のOGTT負荷後の尿糖陽性率を算出した.【結果】311名が糖尿病と判定され(陽性反応的中率21.6%),うち56名が食後尿糖検査によってスクリーニングされていた(同18.0%).この56名はその他のスクリーニングから糖尿病と判定された186名(スクリーニング理由不明者を除く)に比べて有意に若年であった.糖尿病検診と同年または前年の住民検診で随時血糖を測定されていた2名中,随時血糖≧140mg/dlを満たさなかった者が1名(見落とし率50.0%),随時尿糖を測定されていた31名中陰性であった者が12名(見落とし率38.7%)みられた.糖尿病検診の検査成績から,空腹時血糖≧110mg/dl,空腹時尿糖≧±,HbAlc≧5.5%をスクリーニング基準とした場合,データが得られた各56名,55名,40名における見落とし率は7.1%,70.9%,10.0%であった.一方,全糖尿病判定者におけるOGTT負荷後の尿糖陽性率は98.0%と高率であった.【考察】食後尿糖検査は,簡便に実施できるため,住民検診や人間ドックより若い住民まで対象者を広げ若年糖尿病患者の把握に寄与したと考えられる.また,陽性反応的中率は低いが,我が国のスクリーニング基準で見落とされる糖尿病患者を発見できることが示された.食後尿糖が負荷後尿糖と同程度の陽性率であれば,通常のスクリーニング方法で発見される糖尿病の殆どを食後尿糖のみでスクリーニングできる可能性が示された.}, pages = {633--641}, title = {糖尿病スクリーニングにおける食後尿糖検査の有用性}, volume = {120}, year = {2006} }