@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00011788, author = {皆川, 史郎}, issue = {3}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Mar}, note = {【背景】閉塞性動脈硬化症や心筋梗塞などの慢性臓器虚血に対して自己骨髄細胞移植(BMI)等による血管新生治療が試みられ一定の効果が示されているが,重症下肢虚血患者に対する効果は不十分である.我々は治療効果を改善する目的でBMIによる血管新生の機序を明らかにする過程で,赤血球系造血因子のエリスロポエチン(EPO)に血管新生作用があることを見いだしたが,その作用は十分に大きいとは言えず,またEPO本来の造血作用による多血症等の副作用を来す.そこでEPO代謝産物の1つであるアシアロEPO (AsEPO)に着目し,血管新生治療への応用の可能性を探った.【方法】8週齢のICRマウスを用い,大腿動脈起始部の結紮により下肢虚血を作成した.同系マウスの大腿骨より骨髄を採取し,マウス1虚血下肢あたり1×10^7の骨髄有核細胞を4ヵ所にわけて筋肉内投与した.また1虚血下肢あたり400IU/kgBWのEPOまたはAsEPOの単独又は同時投与を行った.下肢の壊死脱落をマーヵーに下肢の生存曲線を比較した(各群N=13).また虚血作成6日後の下肢でレーザードップラーによる血流の測定を行い,さらに大腿二頭筋標本を作製し血管の数を測定し比較した(各群N=5-7).健常マウスに40,400,または4,000IU/kgBWのEPOまたはAsEPOの単独投与を行い,造血作用を比較した.【結果】(1)AsEPOはEPOと比較して,単独投与でもBMIとの併用でも,下肢の生存・血流の改善・血管数において有意な増加を示した(血管新生作用で約20倍).(2)造血作用に関しては,EPOは既知の赤血球造血活性を示したが,AsEPOは4,000IU/kgBWの超高容量の投与によっても赤血球造血活性を示さなかった(造血活性比で1/100以下).【結論】AsEPOは強い血管新生作用を示すと同時に,副作用としての赤血球造血活性が極めて低いことが示された.AsEPOは体内に存在する生理的物質であることから,血管再生療法における実用化に大きな期待が持てることが示された.}, pages = {134--143}, title = {アシアロエリスロポエチンの血管新生作用に関する研究}, volume = {121}, year = {2007} }