@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00011628, author = {佐藤, 克郎}, issue = {6}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Jun}, note = {頭頸部癌とは,頭部の頭蓋内と眼窩内を除いた領域および頸部に発生する癌の総称であり,主として耳鼻咽喉科が診療を担当する.頭頸部癌の各疾患の発生頻度は胃癌,肺癌,大腸癌などに比べ20から40分の1程度と低く,一般に知識が普及していないため,頭頸部癌症例の医療機関受診は遅れやすい.頭頸部は,喉頭や鼻・副鼻腔など気道の最も外界に接する臓器と,咽頭と口腔など上部消化管の最も外界に近く位置する臓器から構成される.そのため,喫煙やアルコール等の気道や上部消化管に発生する癌とリスクファクターが共通しており,頭頸部の扁平上皮癌症例には気道,上部消化管,頭頸部領域内臓器の多重癌が多い.その結果,頭頸部癌自体の治療成績が上昇しても頭頸部癌症例の生命予後が必ずしも向上していないことが問題となっている.また,頭頸部癌の治療における頭頸部特有の問題点として,治療により形態および呼吸,嚥下,感覚などの機能に障害をきたしやすい点と,頸部リンパ節転移をきたしやすいため原発巣と頸部の転移巣の治療のバランスが難しい点があり,さまざまな治療法を組み合わせて治療成績を落とすことなくQOLを維持する治療を行う必要がある.さらに,頭頸部癌症例の治療においては,後発する多重癌の治療も念頭に置いて治療計画を立て,治療後は頭頸部領域内とリスクファクターの共通する気道や上部消化管の次癌発生に注目した長期間の経過観察を行い,生命予後の向上を計ることが重要と考えられる.}, pages = {338--345}, title = {頭頸部癌診療における多重癌の重要性}, volume = {121}, year = {2007} }