@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00011627, author = {坂井, 勇仁}, issue = {6}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {Jun}, note = {本研究は,ラット培養糸球体メサンギウム細胞をヒトアデノウィルス12型でトランスフォームさせ,不死化細胞株を樹立する試みである.さらに得られた不死化細胞株の性状,移植後の造腫瘍性についても検討した.6〜8週の雄Wistarラットの単離糸球体を初代培養し,outgrowthしてきたメサンギウム細胞を継代,培養メサンギウム細胞として使用した.この細胞にヒトアデノウィルス12型をトランスフェクトし,不死化株を得た.不死化はE1A抗原陽性及び長期間の継代後にも細胞形質が変化しないことから確認した.免疫組織学的検索でこの不死化細胞はα平滑筋actinおよびvimentinが陽性であるがcytokeratin,desminは陰性であった.すなわち間葉系の特徴を維持しつつ上皮細胞類似の性状を獲得していた.造腫瘍性を検索するため,この細胞を腎被膜下へ移植した.移植された不死化細胞は腫瘍を形成し,組織学的にはundifferentiated malignant tumorの形態を示した.宿主の拒絶免疫反応を示す組織所見も極めて抑制されていた.現在まで,げっ歯動物において,糸球体固有細胞由来腫瘍を確実に示す報告は認められない.このことから,今回樹立した造腫瘍性不死化メサンギウム細胞は,本来の細胞とは形質転換しているが,糸球体原発性腫瘍の発生抑制機構を含めた腫瘍化の分子機構を理解する上で有益な道具になりうると考えられる.}, pages = {331--337}, title = {ヒトアデノウィルス12型でトランスフォームしたラットメサンギウム細胞のラット腎臓への移植}, volume = {121}, year = {2007} }