@article{oai:niigata-u.repo.nii.ac.jp:00011224, author = {菊池, 文平}, issue = {5}, journal = {新潟医学会雑誌, 新潟医学会雑誌}, month = {May}, note = {【背景】脳梗塞急性期におけるMRI拡散強調画像(DWI)の高信号域,すなわち拡散係数(ADC)低下領域は細胞内Na^+-K^+ATPpumpの停止を示唆し,組織の不可逆性を示すと考えられてきた.一方,超急性期に再灌流が成功した症例において,病巣のDWI高信号領域が一旦消失しADCが正常化するものの,その後再び出現し最終的に梗塞に陥ることがsecondary deteriorationとして近年報告されており,この現象はratを用いた局所脳虚血モデルにおいても再現性高く認められる.しかし,一過性ADC正常化時において脳組織の代謝状態が同様に一過性の改善を伴うのかは不明である.【目的】脳虚血後再灌流時に見られる一過性のADC正常化時における組織代謝状態をプロトン磁気共鳴スペクトロスコピー(^1H-MRS)により検討する.【方法】12匹のラットに90分の一過性中大脳動脈閉塞を負荷し,虚血中および再灌流後1,4,6,24時間に動物用7TMR装置にてMR測定を行った.DWI測定を行うことによりADCmap,Continuous Spin-Labelling(CASL)法を行うことにより局所脳血流量(rCBF)の各parametric mapを作成した.更にADC値の一過性正常化を示したlateral caudoputamenについて,組織の代謝状態を検討するために,同時に^1H-MRSを測定し,N-acetyl aspartate(NAA)およびLactateの経時的変化を観察した.【結果】lateral caudoputamenにおいて虚血時に低下したrCBFは再開通後24時間後まで上昇を続け虚血前値に復した.一方,ADCはsecondary deteriorationを呈し,一旦正常値に復するも再開通4時間目より再度低下し,同部は24時間後には最終的に梗塞に陥った.同部位におけるNAAは虚血中に低下しはじめ,一過性のADC正常化時にも漸減を続けた.一方,Lactateは虚血中に著明に増加した後,ADC正常化時にも漸増した.【考察】脳梗塞超急性期血行再建例に見られる,再開通直後のADCの一過性正常化時においても,NAAは漸減およびLactateの増加が見られることより組織代謝障害は進んでおり,脳組織が細胞死へ向かっていることが示唆された.}, pages = {271--279}, title = {ラット一過性局所脳虚血モデルにおけるSecondary deteriorationの病態 : 7テスラプロトン磁気共鳴スペクトロスコピーによる解析}, volume = {122}, year = {2008} }